2004 年 5 月の履歴(もしくは日誌)


2004 年 5 月

5 月 11 日

リカンベント試乗会について

東京国際自転車展で,ぼくたちリカンベント サイクリングクラブによる,リカンベント試乗会を行って来ました.会場内での正式な出し物として試乗会を開く事ができるようになったのは,ほんとうにありがたいことだと思います.その試乗会は「それも自転車なの?」「リカンベントって何?」というような人にリカンベントを体験してもらう事が目的で,単にリカンベントが置いてあって自由に乗れるというのではなく,リカンベント サイクリングクラブのメンバーが,初めて乗る人をサポートするという点が特色だったと思います.

で,この件についての記事「ALT PSYCLE: 試乗会について」は次回の為にいろいろ考えておくべきことがあるなって気づかせてくれる記事でした.一部を引用します:

やっぱね、乗れない人もいるんですよ。誰でもすぐ乗れるってわけじゃないんですよ。4〜5歳で自転車に乗れるようになって以来、20年とか30年間アップライト型の乗車姿勢に慣れている人ってのはハンドルにしがみついてバランスとろうとしますからね、誰でも楽々簡単ソッコーでどんなリカンベントだって乗れるなんちゅうことはないわけです。

アップライト型の乗車姿勢ってのは,つまりリカンベントの乗車姿勢でなく,サドルにまたがった姿勢ってことです.

あの東京国際自転車展での試乗会は,まさに「乗れない人もいる」というのが前提で,そういう人も含めてリカンベントにそれまで興味も無かったような人に試乗してもらうことが主旨だったと思います.それが参加されたサポートメンバーに十分認識されていなかったのであれば,やっぱりぼくの手落ちかな.

乗れない人に試乗をしてもらえば,当然転ぶ人もいるし,転べばそれなりに自転車にもダメージを受けることになります.

それぞれのリカンベントは,持ち主にしてみればその価格に関係なく大切な一台なんです.それを乗れるか乗れないか分からないような人に試乗してもらうんですから,それなりの覚悟が必要ですよね.

試乗する人に転んだら買い取ってもらうなんて脅しをかけるようなら,やっぱり試乗会場に持ち込まないほうが良いのだと思います.そのほうがお互いのためではないでしょうか.

リカンベントに普段から乗っている人が,お互いの自転車を交換して試乗してみるような場は,荒川サイクリングとかのリカンベント サイクリングクラブの時の機会で十分でしょう.
東京国際自転車展での試乗会はそういう内輪受けの為のものではないですから,持ち込む車種とか,試乗する人に要求できる範囲とか,試乗させるときにこちらが手助けしなければならない範囲など,それらを十分考える必要があると思います.

一口にリカンベントといっても様々な車種があり,やはり初心者にも乗りやすいものと,難しいものとある訳ですから,初心者には難しいリカンベントを試乗会に持ち込んだなら,自転車につきっきりで試乗希望者に適切な説明をするなどの対応が必要ですね.

やはりそれぞれのリカンベントにその持ち主がついてサポートするのが原則で,持ち主が試乗会から離れる場合は,そのリカンベントは待機中とするくらいのほうが良いのかもしれません.もちろん持ち主が,好きに試乗させてやってくれっていうならその限りではないのですが.そして,およそそういう形で過去も運営されたと思っています.

東京国際自転車展でのリカンベント サイクリングクラブによるリカンベント試乗会は,難しい事をやっていると思っています.リカンベントが特にめずらしくなくなるか,試乗車を提供する賛同者がいなくなったら終了となるでしょう.試乗会に賛同してくれる人がいる限り続けたいと思います.

それと,東京国際自転車展の出展者で,メーカや販売側ではないユーザ側からの参加はリカンベント サイクリングクラブだけです.そういう意味でも貴重だと思うのです.試乗会だけでなくて,なにかここから広がりがあるといいんですけどね.

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