2004 年 11 月の履歴(もしくは日誌)


2004 年 11 月

11 月 28 日

アスファルトの味

ゆっくり下町を散策するポタリング.今日はぼくが先頭で走る.道路を横断し少し進んだ後で後方を確認しよう.17 人が並んで走っているのだから後方の確認はしておかないと.
ごくゆっくりな速度.右手を BD-1 のハンドルから離して上体をねじり,視線を後方に.
ハンドルに置いたままの左手がすべった.

すぐに上体を元に戻して右手でハンドルを取ろうとするが間に合わない.前輪が完全に横を向いてしまったのか,自転車に急制動がかかってつんのめる.身体が自転車を飛び越えてようとしている.ぼくはしっかり前方の地面を見ていた.アスファルトが近づいてくる.ぼくの両手はどこにあるのか.手を前方に出す事ができない.顔面がアスファルトに叩き付けられるのを予感する.衝撃.

あごがアスファルトに削られる.続いてヘルメットが接地している感触.BD-1 の後輪が高くあがり,そして落ちる.

頭部を強く打った感覚はない.唇を切ったかと思ったが,切れていない.あごはぬるぬると濡れている.道路の脇に移動し,ヘルメットを脱ぐ.今日は用意したウェットティッシュがあったので,それであごをふく.

身体が小刻みに震える.ショック状態なのだ.身体へのダメージは少ない.精神的にやられた.なにかしゃべらないと.声が震える.冷静さを装うのだ.声の震えはまわりに悟られいるのか?

「普段から低速で走っているなんでもないような時にこそ事故が起こるって言っていたのに...」

まさに自分で実践してみせたりして.

おそらく時速 13 km ほど.そんな低速でも,アスファルトの味は苦い.

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