チェーンメールは悪
チェーンメールとは?
チェーンメールとは,「このメールを何人かに転送してください」とメールの内容の転送を要請するメールのことを言います.その内容はいたずらであることが多いのですが,いたずらでないものでもチェーンメールと呼びます.いたずらではない真面目な内容であってもチェーンメールを送ることは悪なのです.
なぜ悪なのか?
インターネットのルール
インターネットのルールは RFC というドキュメントにまとめられています.RFC 1855「ネチケットガイドライン」というドキュメントの 2.1.1「電子メールのガイドライン」の中で,チェーン・レターの電子メール版であるチェーンメールについて「インターネットで禁止されています」とはっきり書かれています.チェーンメールを送ると「あなたのネットワーク利用権を無効にされるでしょう」と,ネットワークでの死刑に相当する悪であるということを示しています.
被害
チェーンメールの内容がいたずらではなくシリアスな本当のことであっても,その内容に関わらずチェーンメールという手段がそもそも悪なのです.チェーンメールは一度転送され始めると完全に止めることはもう誰にもできません.
チェーンメールは何年でも転送され続けてしまう可能性があります.内容がシリアスでまじめなものであれば,真面目なインターネット利用者によって何ヶ国語にも翻訳されて,世界中を飛び回ってしまいます.
同じ内容のチェーンメールをなんども繰り返し受け取ることを想像してみてください.相手にチェーンメールは止めて下さいと説明しても,また別の人がチェーンメールをあなた宛に送ってきます.しかもそれは何年間も繰り返すかもしれないのです.そして残念なことにそれはすでに現実になってしまっています.
チェーンメールは,限りある Internet の資産を食いつぶしてしまうかもしれません.メールのやりとりの多いある企業のメールシステムが無用なチェーンメールの大量発生でシステムの動作に問題が生じてしまい,その障害がインターネットに連鎖的に悪影響を及ぼすかもしれません.
あなたがインターネット初心者でコンピュータの難しい話が苦手であれば,チェーンメールがそんなに重大な問題だとは思えないかもしれません.しかしチェーンメールはあなたのようなインターネット初心者やインターネットの仕組みに無関心な人によって転送され,インターネットのあちこちにダメージを与えて問題になるのです.
対策
チェーンメールを受け取ったら,そのメールを絶対に転送しないことです.
もしチェーンメールを送って来た人があなたの大切な友達であれば,チェーンメールを送るのは失礼なことであるだけでなく,インターネットで禁止されている悪の行為だと忠告してあげるのも悪くありません.しかしなるべく正確に問題を伝えなければなりません.
もし,あなたがチェーンメールを誰かに転送してしまった後になってから,問題に気がついた場合はどうすれば良いでしょうか? お詫びのメールを送るべきでしょうか? もしあなたがお詫びのメールを送ったら,きっとそのお詫びのメールが新たなチェーンメールになり,先のチェーンメールの転送の鎖をたどっていくことになるでしょう.新たなチェーンメールを生み出すことはやはり悪です.あなたはチェーンメールを送りつけ,お詫びの一言もないと人から非難されるかもしれませんが,チェーンメールのお詫びをメールで送りつけるべきではありません.
問い合わせ
チェーンメールに関しての相談事を受け付けます.チェーンメールを受け取って困った場合など気楽にメールして下さい.
宛先: おのひろき onohiroki@cup.com
単にチェーンメールを転送するのでなく,不安に思っている事や疑問に思っていることを書いてください.その時に以下の内容も教えてください.
- あなたは誰ですか?
- あなたのなまえを教えてください.仮名,ペンネーム,ニックネームのようなものでかまいません.
- あなたは中学生ですか? 高校生ですか? それとも...
- およその年齢,もしくは生徒/学生の場合は学年を教えてください.
- どんな事でお困りですか?
- 相談したい内容について,簡単に説明してください.たとえば,このようなチェーンメールを受け取って困っていますとか.チェーンメールの内容も教えてください.チェーンメールの全文をこちらに転送していただいても大丈夫です.
2000 年 5 月 9 日 / 2006 年 2 月 22 日更新
リンクと再利用
他の著作権者の著作物の引用部分をのぞいて,「チェーンメールは悪」と「チェーンメールとの戦いの日誌」などの「チェーンメールは悪」の中の全てのコンテンツは おのひろき に著作権があります.
「チェーンメールは悪」のどこにでも自由にリンクしてください.どこにでも自由に URL を掲載して下さい.コンテンツの電子的な再配布,印刷による再配布のいずれも自由に行って下さい.一部または全部を自由に引用・転載してください.リンク/引用/転載/再配布について,こちらの了解を得る必要は特にありません.転載/再配布では出典を明らかにしてください.
もちろんチェーンメールになるような形での再配布/掲載は禁止です.