Linux Zaurus Logbook
Linux (Embedix Plus PDA) を OS に採用した Sharp Zaurus SL-B500 へのソフトウェアのインストールについて.
X-Window System と VNC のインストールメモ
2003 年 1 月 1 日
何をインストールするのか
- Zaurus XFree86 / X11 Window System
x11zaurus_0.8_arm.ipk / x11zaurus (Zaurus Software Index) / http://prdownloads.sourceforge.net/zaurus - icewm ウィンドウマネージャ
icewm_1.0.9-5_arm.ipk / http://prdownloads.sourceforge.net/zaurus
基本的には,これらを入れれば X Window System が使えるはずですが,Zaurus でどうやって X を起動するのかわかりません.というのは QTopia っていう GUI 環境が起動しないようにして X を起動しないとならないのですが,それはどうやるのか良く分かりません.
Qtopia が起動している状態で X 版の VNC サーバである Xvnc を起動し,>Qtopia 版の VNC クライアントを使うことにします.そうすれば Qtopia が起動している状態で X も使えるわけです.
- X 版 VNC サーバ
qtopia-x_0.1_arm.ipk / qtopia-x (Zaurus Software Index) - VNC クライアント
opie-keypebble_20020825_arm.ipk / http://opie.handhelds.org/feed/zaurus/
どう使うのか
ターミナルから vncserver と入力すれば X 版の VNC サーバが起動します.
ディスプレイを指定して,icewm を起動しておきましょう.
vncserver export DISPLAY=localhost:0. icewm &
VNC Viewer というアイコンをタップします.すると接続するサーバの情報を入力する画面になります.Host Name に localhost と入力し,Display Number を 0 として,OK を押します.
すると X Window System の画面が VNC クライアントの中に表示されます.右下をタップすると Full Screen を選ぶことができます.
どうインストールするのか
ここでは SD カード上にインストールします.
まずは opie-keypebble_20020825_arm.ipk を「ソフトウェアの追加/削除」から普通にインストールして置きます.
以下は各 .ipk ファイルを Zaurus にコピーしておいて,そのディレクトリで作業をします.作業はターミナルからコマンド入力で行います.
ipkg install x11zaurus_0.8_arm.ipk
途中でインストール先を訪ねられます./mnt/card と指定します.最後にリスタートするかと訪ねられます.なんの為に必要なのか理解できませんが,リスタートしておきます.
どうしてか分からないけどシンボリックリンクを張り直さないと,うまく行かないのです.icewm もインストールします.これは SD カードへのインストールには特に対応していないので,やっぱりシンボリックリンク張っておきます.
mkdir /mnt/card/usr/local ln -s /mnt/card/Xfiles /mnt/card/usr/local/Xredir ipkg -dest /mnt/card install icewm_1.0.9-5_arm.ipk ln -s /mnt/card/Xfiles/usr/local/lib/X11 /usr/local/lib/X11
つぎに VNC サーバをインストールします.これも SD カードにインストールした後でシンボリックリンクを張ります./mnt/card/usr/local/bin/ の下には,シンボリックリンクがあるのですが,本来これは /usr/local/bin に置きたいものなので,コピーしておきます.
ipkg -dest /mnt/card install qtopia-x_0.1_arm.ipk ln -s /mnt/card/usr/lib/vnc /usr/lib/vnc ln -s /mnt/card/usr/bin/Xvnc /usr/bin/Xvnc cp /mnt/card/usr/local/bin/* /usr/local/bin/
これでインストールは終わり.メモリーが足りなくなっていろいろ起動しなくなるはずです.駄目だと思ったらアンインストールしましょう.
ipkg remove x11zaurus ipkg -dest /mnt/card remove icewm ipkg -dest /mnt/card remove .qtopia-x
そして使いたいと思ったら,またインストールします.
ipkg -dest /mnt/card install icewm_1.0.9-5_arm.ipk ipkg -dest /mnt/card install qtopia-x_0.1_arm.ipk ipkg install x11zaurus_0.8_arm.ipk
こうして再びインストールするときには,シンボリックリンクを張り直したりすることはしなくて大丈夫みたいです.
これで使えるはずですが,このままでは VNC サーバにはパスワードが設定できていません.パスワードを設定しましょう.
X 版 VNC サーバでのパスワードの設定
qtopia-x_0.1_arm.ipk ではパスワードを設定できません.ぼくは Mac OS X 側でパスワードのファイルを作って,それを利用することでパスワードを設定しました.
Fink から vnc か tightvnc を Mac OS X にインストールします.vncpasswd というコマンドが使える様になるので,それでパスワードを設定します.‾/.vnc/passwd というファイルができるので,それを Zaurus の /home/zaurus/.vnc/passwd にコピーします./home/zaurus/.vnc というディレクトリは標準で存在しないので mkdir /home/zaurus/.vnc として作っておきます.
/mnt/card/usr/bin/vncserver を /usr/bin/ にコピーした上で,内容を以下のように変更します.
#!/bin/sh Xvnc -geometry 240x320 -fp /usr/lib/vnc/fonts/misc -co /usr/lib/vnc/rgb -rfbauth /home/zaurus/.vnc/passwd
これで VNC サーバを起動する時に,/usr/bin/vncserver とすれば,VNC クライアントで接続する時にパスワードを要求するようになります.