Mac OS X 用の天文ソフトウェア
KStars 0.9 インストールのメモ
KDE 上で動作するフリーウェアのプラネタリウムソフトウェア KStars 0.9 の紹介とインストールについてのメモ.
概要
KStars はプラネタリウムソフトウェアです.KDE という Linux などでメジャーなデスクトップ環境がありまして,KStars はその KDE で動くプログラムです.
Fink という Mac OS X に UNIX 的なソフトウェアを導入するためのプロジェクトがあります.Fink を利用すればさまざまな UNIX 的なプログラムを Mac OS X に簡単に導入できます.2002 年 12 月現在, Mac OS X 10.2.x では,Fink の unstable という,まだ安定していないとされうパッケージを導入しないとならないという状況です.Fink を Mac OS X 10.2.x で利用している人は,unstable も導入可能なように設定していると思います.KStars も 2002 年 12 月現在では,その unstable なパッケージの一つです.
KStars をインストールする為には X-Windows System が必須でさらに KDE をインストールすることになります.
以下のインストールメモでは Fink が Mac OS X 10.2 で利用可能になっていることを前提とします.
インストールから起動まで
ターミナルを使って,コマンドの入力とかディレクトリの移動などの UNIX 的な操作ができる事が前提です.
X-Window System や KDE の起動が必要になります.X-Window System や KDE の設定については,ここでは詳細には説明しません.(というかできません.)それぞれ,他のページを検索してみてください.
fink list | grep kstars
このように入力すると,kstars がインストールされているか,インストール可能かが確認できます.すでにインストールされていれば以下の様に画面に出ます.
i kstars 3.0.7-3 KDE - desktop planetarium
インストールされていなければ,先頭の i がでません.また何も表示されない場合は,インストール可能な状態に fink が設定されていないわけです.
ではインストールです.
fink -y install kstars
これだけです.ダウンロードにかなりの時間がかかったあとで,さらにコンパイルするのに数十時間かかったりします.これは KDE のコンパイルなどが行われるからです.KDE がインストールされているなら,すぐにコンパイルが終わるかもしれません.ぼくは iBook で 1 晩では終わりませんでした.
X-Window System が使える状態で,以下のように入力すれば KDE が起動します.
startkde
この時に version mismatch for library というエラーが出たら,DYLD_LIBRARY_PATH という環境変数に /sw/lib が入っていない為ではないだろうかと思います.
tcsh なら,以下のように環境変数の設定をすれば大丈夫だと思います.
setenv DYLD_LIBRARY_PATH "/sw/lib:/usr/local/lib:/usr/X11R6/lib:/usr/lib"
KDE は他のウィンドウマネージャとも同時に動きます.OroborOSX の環境でも動作します.KDE のアプリケーションメニューから,Edutainment > Science > KStars と選んで起動します.
OroborOSX と KDE が一緒に動くとはいっても,実際に試してみるとあまり安定しません.XDarwin でフルスクリーンモードで KDE を動かしたほうが良いようです.
おすすめは VNC を使うことです.fink から VNC の X11 用がインストールできます.それを使うと VNCThing とか TightVNC などで localhost に接続して X-Window System が使えます.XDarwin のフルスクリーンモードとはまた違っていて,便利な使い方ができます.