2000 年 9 月 9, 10 日
今回は仙台のむなかたさんの幹事でリカンベントサイクリングクラブの仙台オフが実現した.パナールさんが牛タンが美味しいお店を見つけて,それをまた食べに行きたいってところから話が始まった.
ぼくら関東組は,
片岡さん,
ぱなーるさん,
渡邊さん,
いいづかさん,
おのひろきというメンバー.
新幹線でそれぞれの愛車を輪行して仙台に向かうことになった.ぼくは Sat R Day だけど,わざわざケースに入れずに輪行袋にいれてお気楽輪行.
ちょっとはやめの時間に新幹線のホームに到着.禁煙自由席だと決まっているから,細かいことを決めなくても自然と合流できるだろうと思っていたのだが,新幹線がホームに入って来た段階ではぼくの他にはまだ誰もいなかった.そのうちにパナールさんが P-38 Voyager を輪行袋に入れて登場.フレーム分割式のそれはかなり小さい.渡邊さんは BikeE の輪行をあきらめて,手軽な BD-1 で登場.しかし,新幹線が発車する時間になっても Trice いいづかさんが現れない.
皆はそれぞれ心配し,もしかしたら,早めの電車にして,先にTrice を組み立てているのかもなんて話もでたが,ぼくは「起きられなかったに違いない」と勝手に確信していた.
予定時刻に新幹線は東京駅を出発し,大宮で片岡さんと合流し,そして仙台へ向かった.大宮で新幹線に乗り込んできた片岡さんはなぜか Brompton ベースの折り畳み自転車 SP.なんでも Lightning P-38 Voyager (F-40 の中身)にリアキャリアを付けて,パニアバッグを付けようと思ったのだが,ディスクブレーキと干渉して,うまくリアキャリアがつかなかったそうだ.前日の夜になってからキャリアの問題に気がついて,なんとか加工して取り付けようとしたが,時間切れ.他のリカンベントでは Sat R Day が一番の可能性があったが,実はぼくが破損してしまった部品を片岡さんの Sat R Day から取ってしまっているので Sat R Day も動かない状態だったのだ...
てな訳で今回は片岡さんは SP.
仙台駅に着くと,すでに前日移動して仙台に宿泊していた札幌からの森さんと仙台在住のむなかたさんと合流した.
そのころになったやっといいづかさんと電話連絡がとれ,11:06 仙台着予定と大幅に遅れることが判明.ぼくらは予定通りに出発して,いいづかさんには適当なところまで電車で移動してもらって合流することにした.
あとになって事情を聞くと,なんでもいいづかさんは前の晩に Trice 輪行の準備を始めたが,前輪を固定するボルトを紛失.どうにも見つからなくなって軽量折り畳み自転車 Traincle に切り替えたのだが,ちょっと仮眠をとったつもりが寝過ごしたとか...
ほらやっぱり朝寝坊ぢゃん(笑).
仙台に到着してみるとやっぱりあいにくの天気で雨がぱらついている.
さっそく輪行状態を解除して自転車をそれぞれ組み立てる.圧倒的に SP が速いが BD-1 と Sat R Day もそれぞれ早くてあまりかわらず.P-38 Voyager は分割してあるので時間はかかるが,それでも Sat R Day をケースに出し入れするために分解するのと比べるとさほどではなし.
仙台のむなかたさんと合流し,札幌の森さんと駅の反対側で待っていたということで,皆で駅の反対側に移動する.森さんは前夜から仙台入りしていて,Sat R Day をケースに入れて飛行機輪行ということで,ケースをトレーラとして牽引している.
しかしリカンベントサイクリングクラブで集まるときには,仙台のむなかたさんや札幌の森さんと会う機会が多い....2人とも身軽で積極的で良く動くのだ.とくに森さんはどこでも飛行機でやってくるのですごいと感心する.
むなかたさんは Taifun.これはローレーサっぽいが,車高が若干高く乗車姿勢では手が地面に届かない.こういうものはローレーサと言わずミドルレーサと分類するそうだ.しかし他の自転車と比べると圧倒的に低い.今回決して交通量が少なくない道路も走ったが旗を立てた Taifun が車道をどうどうと走る姿を見ることができたのはたいへん良かった.
車高については,Taifun は Windcheetah より若干高いが,他と比べるとやっぱり圧倒的に低い.今回 P-39 や Sat R Day と一緒に走って比べてみると,実は P-38 が結構車高が低かったのが発見だった.
途中で昼食を取る.海産物をいろいろ売っているところなのだが,簡単に食事もできるようになっていた.ぼくは「はらこ飯」.これも美味しかった.ここで遅い新幹線で仙台に到着してから,電車を乗り継いで追いかけてきたいいづかさんが合流.いや思ったよりも簡単に合流できてしまいました(笑).
昼食の後はオルゴール博物館.多きなダンスパーティー用に使われたオルゴールの演奏があった.高さが 7 m だったか世界最大とかで,モーターで駆動するかなりおおがかりなもの.オルゴール博物館と言えば,山梨県の清里にもあるのだが,あちらは円盤状の動いている様子がよく見える物が多いのに対して,こちらは大がかりではあるけれど,動いている中身が良く見えない様なものが多かった.
少しお茶してゆっくりしてから,出発.野蒜の海岸沿いの防砂堤の上で試乗会.これがコンクリートでできていてかなり広くて試乗するのにはとってもいいところ.全力で走らせていただいた.
まずは Taifun.これは長身のむなかたさんのもののため,めいっぱい調節してもぼくには若干大きいサイズ.身体をシートからずらさないと足が届かない.GPS の最高速度をリセットして全力疾走.瞬間最大速度で 45 km/h.これはやっぱり Taifun のおかげでこれだけの速度が出るのだ.サイズがぼくにぴったりならもっと速く走れるだろう.
次はパナールさんの P-38.これは先の Taifun で燃え尽きてしまっていることもあって 40 km/h くらい.
すこし時間をおいて Traincle 6500.これはギアがシングルでかなり軽いので,とにかく足をまわさないとスピードがでない.試してみると 35 km/h くらいまでは出ることが分かった.Traincle で全力で走ってみると,軽いギアで全力で走ったので,心肺機能にかなり負担がかかった気がした.先の Taifun と P-38 で重いギアをがんがん踏んで足の筋肉がもうだめって感じの疲れ方と違うのだ.つまりタイムアタックの時には,やたらに重いギアをがんがん踏んでもだめで,程よいギア比で適切なケイデンス(回転数)を出さないと駄目なのではないか?試乗会最速と自称するからには,もっと研究しなければ(笑).
試乗会を楽しんだ後は,松島の景色を楽しみながら海岸線のツーリング.今回は適切に坂があってところどころで海が見えて,走っていて変化に富んだ楽しいコースだった.
奥松島の宿に到着.ぼくの部屋は片岡さんと,むなかたさん.
食事の後に一つの部屋に皆で集まったのだが,ぼくはすぐに眠くなってしまって早めの就寝.
朝食をとってから出発準備.前日は少し雨の中を走ったので,簡単に自転車を整備する.
走り始めるとやはり雨に降られる.雨具を着込んで走り始める.途中温泉によって入浴.その温泉宿ではリカンベントがとてもうけた.やはりめずらしいのだ.ぼくは着替えを沢山持ってきていたので,温泉に入ってから濡れた衣類を全部着替えることに.再び走り始めるときにはすっかり雨は止んでいた.
仙台駅に向かって走る.途中 Sat R Day の前半分と後半分のチェーンを連結しているシートの下にあるジャックシャフトでチェーンがはずれる.この時に気がつくべきだったのだが,実は後のキャリアにとりつけたパニアバッグがちょっとずれていてチェーンにすっていたのだ.そのためにバッグに穴が空いてしまった.せっかくの完全防水物なのに....
昼食は駅の近くの牛タン屋「利休」へ.タン塩というのは薄くスライスした牛タンを焼いてって感じですが,ここの牛タンはそういうのではなく,分厚く柔らかい.こんな牛タン食べたことない!牛タン定食をいただいたのだが,たいへん気に入った.
駅に戻って輪行準備.森さんの Sat R Day をケースにいれる技術はやはり他のひととはちょっと違う.
特にぼくのやり方と違うことは
タイヤの空気を抜く
タイヤの空気をぬくと前輪をシート背当てにはめ込むことが出来きて収納時の厚さを 2 cm ほど薄くできる.
フロントフォークは反転させる
これは実はフォークを下ハンドルと連結するロッドを外さなくてもできる.言われてみればその通りで,ぼくはこれまで気がつかなかった.
リアディレーラーは外す
たしかにはずしたほうが安心だしコンパクトになる.しかしできれば面倒だからはずしたくないなぁ.
エンドバーによるハンドル延長
通常はハンドルバーに直接STIレバーが付いているが,ハンドル位置の調節のために MTB 用エンドバーをつけてハンドルを延長してある.これはすでに片岡さんが行っている工夫.しかし片岡さんと違う所は,簡単に延長部分を取り外せるようにしてあるところ.そこの部分を取り外すと,通常はハンドルバーが本体とブレーキワイヤーと変速ワイヤーで繋がっているのだが,ブレーキレバーを延長部ごとハンドルバーから取り外せるので,ハンドルがフレームから分離できる.実はぼくが一番やりにくいと感じていたのはこの部分なので,これはすばらしいと思った.ぜひぼくもまねしよう.
そして森さんはバスで空港へ.ぼくらはむなかたさんとお別れして新幹線へ.
早めの時間で解散だったので夕方早めに帰ってくることができて楽だったし,日程も一泊したので余裕があった.
とても楽しいツーリングだった.今後も美味しいツーリングとしてシリーズ化して欲しい.