Bike Friday Homecoming 2001 レポート

スタート地点に行ってみると片岡さんの姿は見えません．
すでに何台かの自転車が集まっていました．ここ Eugene ではリカンベントは決して珍しくはないようなのですが，やはりどちらかというとマイナーです．それでリカンベント・ライダー同士では会話もはずみます．Vision のオーナはぼくらの Sat R Day を指して悪くないけど重い，Vision のほうが軽いと，自分のマシンを自慢していました．確かに Vision のほうが軽いでしょう．

目立っていたのは自作のリカンベント．それはペダルでクランクを直接回すのではなく，ペダルを前後に往復運動させると，ペダルから延びたロッドが車体中央部のクランクを回し，回転運動としてチェーンを介して後輪を駆動するという珍しい構造でした．ちょうど蒸気機関のピストン運動がロッドを介して動輪を駆動するような感じ．しかし注目するべき所はそれだけではありません．仕上げが本当に綺麗なのです．あまりきれいなしあがりなので，市販されているのかと思ってしまいました．

しかも，その home build のリカンベントは，走って決して遅くないのです．平地ではかなり速くて，まきさんとぼくとで必死になって追いかけたが，なかなか抜き去ることはできませんでした．

オーナにお願いしてこのめずらしいリカンベントに試乗させてもらったのですが，なかなか乗るのが難しいのです．ただ踏めば良いわけではなくてタイミング良く足を動かさないとうまく進まないのです．そして足に気を取られているとバランスをとるのがおろそかになってという具合．まるで下ハンドルのリカンベントに初めて乗って，どうしても乗れない人の様．ぼくもまきさんも挑戦しましたが，結局 2 人とも乗ることはできませんでした．

コースは先日の Bike Friday でのコースと一部同じでした．
コースで一番キツイ登り坂は Full Century も Metric Century もそこを走るのでした．しかし登り坂が嫌いな人のために坂を迂回するエスケープルートも用意されていました．競争しているわけではないので，坂を登りたくない人は登らなくても良いというわけです．

今回ロードレーサの人などと一緒に走ってみて，ぼくとまきさんの二人は坂道でも決して遅くはありませんでした．坂を登っている時に，ロードレーサにがんがん抜かれるって事も特になかったのです．つまりだいたい同じペースで走っているロードレーサの人と比べて，平地でも登り坂でも特に極端な差はありませんでした．

今回はサンタナとかバーレーとかコモーションとかキャノンデールなどの，タンデムが沢山走っていました．もちろん Bike Friday Homecoming に参加していたタンデムも沢山走っていました．タンデムが OK なところでサイクリング大会をやると，こういうことになるのかっていうくらいタンデムが目立ちました．

ぼくらは途中で写真を撮ったりしていたのですが，時速 16 マイルから時速 19 マイルくらいでがんがん走って 8 時に出発 14 時ゴールとだいたい 6 時間で 100 キロメートルを走りました．途中で沢山休憩しましたし，あれだけ坂があるコースですから，良いペースだったと思います．

そして終はあっけなく．ゴールにはブラックベリータルトとアイスクリームそしてアンケート用紙．それだけ．走り終わったらブラックベリータルトとアイスクリームを食べて，アンケート用紙に記入しておしまいです．なるほどそれぞれが個人の責任でサイクリングを楽しんで無事に走り終わればそれで終わりなのです．日本でのセンチュリーランなどに慣れていたぼくは，てっきり最後に受付みたいなものがあるのかと思ったのですが，そういうものは無いのでした．

ゴール後，ぼくとまきさんは Bike Friday に立ち寄った後でホテルに戻り，Hanz さんの自動車で拾ってもらって Hanz さんの家に．Hanz さんの奥さんと，Cris さんとその息子さん達と，片岡さんとで夕食です．バーベキューをご馳走になりました．

片岡さんが火の準備を買って出たのですが，日本人チームはなかなかうまく火をおこすことができません．Cris さんはボーイスカウトで鍛えられたとかで，手際よく火をおこして見せました．