第 1 回 リカンベント サイクリングクラブ ミーティング

リカンベント・ジャムボリー in 浜松

Recumbent Cycling Club Meeting in Hamamatsu

1999 年 8 月 28, 29 日

概要

リカンベントであつまろうという事で呼びかけを行い,5 人が浜松に集結することに.4 人が Bike Friday の折り畳みリカンベントの Sat R Day.おそらく日本にはまだ 5 台といわれる Sat R Day リカンベントが 4 台集まった.

参加者


土曜日 JR 東京駅

今回,Sat R Day リカンベントが 4 台も集まる.ぼくとしてはぜひスーツケースとトレーラーのトラベルシステムを見てもらおうということで,金曜日の夜にたっぷり時間をかけてスーツケースにおさめた.買ったときにケースにおさめて以来の 2 度目の挑戦.今回は説明書があったし,若干自分でも工夫して Sat R Day とトレーラのすべてをケースに入れることに成功.ぼくとしては輪行袋を利用した方が楽に思えたが,ケースにも慣れておきたいし,ものをぜひ他の人にも見て欲しい.

同じ新幹線に乗ろうということで,man さん 飯塚さんと JR 東京駅で待ち合わせ.ぼくはかなり早めに到着.つづいて man さん.man さんにお会いするのは初めてだったが,駅のホームですぐにそうとわかる.mont-bell 製で魚釣り用の胸につけるポーチがあるのだが,ぼくがリカンベントように買ったそれを man さんもつけている.それですぐに彼だと感じたのだ.きいてみるとそのポーチは別にリカンベント用にという訳でもないそうなのだが.画材屋で買ったという袋は大きめだが,それに Sat R Day が入っている.前輪とアップバー (Above Seat Steering Bar)のハンドルポストとシートを外して折り畳み,袋二にいれたそれはやたらに小さく見える.シートはバックパックにくくりつけられているのだが,それもとくに邪魔でもなさそうだ.やはり輪行のときはシートを外してしまった方が楽なのか.

Taincle の飯塚さんは新幹線の発車時刻の直前に登場.たしかに Traincle なら抱えて階段を駆け上がるのも可能であろう.

首尾よく 1 号車の最後尾の 3 列シートを確保し,浜松までリカンベントについての話で盛り上がるのだった.今回のミーティングでどのリカンベントを購入するか決定するという意気込みで参加した飯塚さん.3 輪のリカンベントについての話にも力が入る.

浜松 天竜川河口

新幹線が浜松駅に到着し,地元のプーさんと合流.これで夕方合流予定の片岡さん以外はそろった訳だ.プーさんの車に乗り込んで,海岸近くまで移動.駐車場でリカンベント準備をする.輪行袋からとりだす 2 人は準備はすぐ終わるのであるが,ばらばらにしてスーツケースに入れてきたぼくにとっては準備もまたたいへんな作業.なんといっても炎天下での作業なので汗だく.この日は特に暑かった.

海岸沿いの自転車どうを天竜川の河口付近まで走る.片岡さんがまだなのが残念だが Sat R Day リカンベントが 3 台である.なかなか(笑).

ぼくの Sat R Day はハンドルバーがシートの下にくるアンダーバー (Under Seat Steering Bar)仕様なのだが,プーさんと man さんの Sat R Day はハンドルバーが,シートより上にあるアップバー (Above Seat Steering Bar)仕様.今回初めてアップバー仕様の Sat R Day を試したが,それはまったく別の乗物で,アンダーバーよりも扱いやすい.特に後を振り返ったりするのは,アンダーバーよりもアップバーのほうが簡単に思えた.これはアンダーバーに慣れた後の感想である.

プーさんの Sat R Day はハンドルがアップバーなのを覗けばほぼ同じ仕様.ペタル,ヘルメット,シートにくくりつけたバッグを赤でそろえてアクセントに.黄色と赤,食欲をそそる色.

浜名湖湖畔自転車道

昼食を地ビールレストランで済まして隣の楽器博物館を見学.その後浜名湖湖畔のホテルの駐車場へ移動.途中は車で移動していたのだが,一台の車に 4 人とリカンベント 3 台,自転車一台.大きなワンボックスではあったが折り畳みでないとこうはいかないだろう.湖畔の自転車専用道路を走る.潮干狩りなどでけっこう人手がある.注目を浴びて走るリカンベントライダー.まわりの人には手を振ってこたえる.

初めてリカンベントを購入する場合は,Sat R Day のアップバーがおすすめである.アンダーバーはリカンベントによりそれらしい強い特徴が欲しいという場合の選択肢だろう.運転者の前に何もないという解放感と,独特の運転感覚を楽しむためのもので,乗物の性能としてアップバーに対してどんな優位性があるのか分からない.Sat R Day の場合,アンダーバーの方が同じクラスの部品構成でも若干高価になる.そして折り畳みはアップバーの方がアンダーバーより若干手軽である.リカンベントはそれでもアンダーバーがかっこいいなんていう思い入れがあるときに選択すれば良いのだろう.

皆で乗物を交換していろいろ試して遊んでいた.ぼくはアップバーは始めてだし,プーさん man さんもアンダーバーは今日が初.いいづかさんだってアップバーとアンダーバーを比べられる貴重な機会だ.そんなことをしてあそんでいると BD-1c にまたがった人が現れて「おのさんは...?」.どうやらこのアヤシイ集団がおのひろきとその一味というのはばればれだが,おのひろきの面は割れていないらしい(笑).BD-1C のオーナは地元浜松の土井さんで,ミソノイサイクルさんで購入されたそうだ.ぼくのページを見てくださっているそうで,こうして声をかけてもらえるのもなんかうれしい.さっそく Sat R Day のアップバーと編んだバーに試乗してもらう.いやぁアップバーとアンダーバーをこうして比較した人って なかなかいないですぞ.

宿でビデオ鑑賞とリカンベント談義

一度宿にもどる.宿ではもうプーさんと自転車仲間では定番の宿で,部屋に自転車を持ち込んで自伝車談義なんて無理ができる.ブルーシートをしいて,そのうえにリカンベントを列べておく.そして夕方になって片岡さんも合流.皆で夕食は中華料理店に行ったのだが,ここの料理に皆めろめろ.特に片岡さんはこの中華料理だけの為に浜松に出掛けてきてもよいとおっしゃるほど.

夕食の後は自転車談義となるのです.一番改造してあるのはやはり片岡さん.内装 3 段×外装 8 段だったものを,外装 3 段×外装 7 段に変更いしたある.これは確かに走った感じは軽い印象.もともと Sat R Day の写真が始めに発表されたときには,内装ハブギアは使われていなくて,片岡さんの Sat R Day の様に,クランクまわりのチェーンホイールと後輪のギアの間,シートの下の中継ギアに普通の自転車のフロントディレイラーがついていたのだ.ぼくも注文する前は,内装ハブギアでなく始めに発表されたときのような外装ギアが欲しいと思っていたのだ.

しかしぼくは内装ギアの便利さは捨てられない.リカンベントでは特にこぎ出しで軽いギアが欲しいのだが,内装ギアなら停止状態で変速ができる.停止状態で変速ができるのは,やってみるとかなり便利なのだ.

片岡さんの Sat R Day はハンドルをバーエンドを使って延長している.これによってかなりポジション的に楽である.もしハンドル位置を改善するために単純にハンドルの取りつけ位置を前にずらすと折り畳みに支障が出そうな気もする.

黄色を注文したらなぜか黒が来てしまったという man さんの Sat R Day.他の 3 人が 105 メインで注文したのに対して Ultegra 仕様である.黄色の 3 人はほぼ同時期であるが,man さんはもっとも早い時期に購入した.細かい所に違いがある.ねじの位置などで man さんが不満に思うようなところがしっかり他では改善されていたりする.

一日目の夜は,それぞれのリカンベントを比べたり,持ち込まれた自転車のビデオや資料を見たりして夜がふけた.おのひろきは前夜ほぼ寝ないでパッキングをしていたのがたたって,後半は居眠り状態(笑).飯塚さんはどんなリカンベントを買うべきか資料を見ながら悩みに悩んで.

日曜日 浜松市中心街,浜松城,旧奥山線廃線跡,蜆塚遺跡,佐鳴湖

4 台の Sat R Day と飯塚さんの Trancle 6500.2 日目は 5 人で浜松市市街を列んで走り,浜松城へ.「野面積み(のづらづみ)」の石垣などを見物.そこから旧奥山線廃線跡を辿って,蜆塚遺跡,佐鳴湖へ.蜆塚遺跡では,見物に来ていた家族連れなんかに,これは一体なんていう乗物ですかなどと声をかけられて,すかさずリカンベントの事をあれこれ説明したりするのであった.

佐鳴湖では,プーさんのお母さんをカメラマンに迎えて撮影会.4 台の Sat R Day リカンベントが列んで走る雄姿を一眼レフのズームレンズが追う.4 台の Sat R Day が集まったのは世界初!この写真は貴重なものになるに違いない.

鰻で昼食を取り,プーさん宅まで走って戻る.ここでそれぞれ自転車をパッキング.輪行袋に入れるには,簡易折り畳みではなく前輪とシートは外した方が良さそうだ.片岡さんと man さんは2人ともそうしていた.アンダーバーでもアップバーでも輪行袋に入れてしまうとやたらめったらコンパクトに見える.

ぼくは一人で Sat R Day をばらしにかかり,スーツケースにパッキングだ.金曜日の夜にほぼ徹夜で苦しんだ経験が生きて,それなりに上達している.今回は 45 分ほどかかったが,練習すればもっと手際よくできそうだ.

そこから JR 浜松駅まではプーさんに車で送ってもらった.

帰りの新幹線ではやはりリカンベントの話で盛り上がる.飯塚さんはほぼ 3 輪で折り畳みの GNAT という車種に決まりつつあるよう.それを実際に購入する時にはいろいろ困難があるだろうなんて話をしながら,なぜか気分は盛り上がり決意はかたくなるのだった(少なくともそう見えた.)話題は Macintosh や PowerBook Duo の話になったり,次回リカンベントで集まるのはどうするかという話題になったり.そしてあっという間に東京駅.そこで皆と解散した.

ちなみにスーツケースに入れると重い.ケースに自転車が入っていなくても,トレーラーとケースだけでそこそこの重さがあるのだから.ケースに転がすための車輪がついているといっても,引きずって歩くのは楽ではない.

おわりに

今回の リカンベント・ジャムボリー in 浜松 は大成功.それもホストのプーさんのおかげ.プーさんどうもありがとう.これは定例になりそうだということで第 2 回リカンベント・ジャムボリー in 浜松が今から楽しみなのだった.

プーさんのレポート

リカンベント・ジャムボリー in 浜松


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1999 年 8 月 31 日作成

おのひろき onohiroki@cup.com