2000 年 5 月 21 日 日曜日
5 月 20 日,ぼくはみちのちゃんの結婚式の 2 次会に出るために京都へ.ひさしぶりに会うすぎぴーもいて楽しかった.でも今回はそれだけではなくて翌日の 21 日には宿野輪天堂さんに行く予定なのだ.
宿野輪天堂の OGYAN さんとは,大阪のサイクルショーと池袋での自転車展の時に会っていて,いろいろと小径車やリカンベントについて話をしていた.でもまだ OGYAN さんのお店,伝説の「宿野輪天堂」にぼくは行ったことがなかったのだ.あのジェットエンジン付き小径車「ファイヤートリック・ボブ」があるという輪天堂.矢野さんや鎌田さんの自転車が隠されているという輪天堂.ああ,輪天堂,そこはけっこう山奥で半端な気合いではたどり着かないとも...
20 日に京都に行くと決心したぼくはさっそく 21 日に関西方面で遊んでくれそうな人を探すことにした.やっぱり関西で一番気の知れているはろーにこにこさんに掲示板で 21 日のアポイントをとる.そして京都の Sato さんからぜひ輪天堂に行きましょうと提案がでて,新倉さんとそのおともだちのいもんさんと一緒に OGYAN さんの宿野輪天堂をたずねることになりました.SHOTA さんも参加ということで,ZOX と Ultra Swift と複数のリカンベントのどれを見せてもらえるのかと,とても楽しみだった.そのオフ会に付けられた名前が「おのひろきを愛でる会」.なぜ愛でる?
とっころが前日になってはろーにこにこさんからメールが.なんでも事故で入院してしまったとか.喋れない状況でかろうじて iモード携帯電話からメールしているということで,そうそう細かい事情まで知ることができない.その夜はかなり不安だった.翌朝になってとりあえず新倉さんに電話してはろーにこにこさんの事故のことを伝える.朝早く起こされた新倉さんはかなり眠そうだったが,人に話したことでぼく自身はかなりすっきりしてやっと落ち着きを取り戻した.
Sato さんに京都で拾ってもらって自動車で輪天堂へ.ぼくは今回は Brompton と一緒.到着するとすでに他のメンバーも.さっそく SHOTA さんの Zox Low Racer や Ultra Swift Trike に試乗.
Zox は前輪駆動前輪操舵のローレーサ.ローレーサとは特に前投影面積が減るように極端に寝た姿勢で乗車位置も低いレーサタイプの 2 輪リカンベントだ.前輪駆動とかローレーサといった特徴のあるもののわりに,実は結構乗りやすい.前輪のステアリングもちゃんと切れる.ツーリングにそのまま使えそうな印象だ.
Ultra Swift は二つ前輪は 16" 1 3/8 という Brompton と同じサイズ.後輪は 20" HE サイズだ.前輪が小さいからか全幅も小さく見える.前輪が小さくなれば,もちろん全幅も小さくできるはずではある.そしてやっぱり重心も低いようだ.シートは完全にフレームの一部として溶接されている.乗ってみた印象は Windcheetah や Trice より,コーナリングで安定しているような.トルクをかけてがんがん踏むと 3 輪ってのは真っ直ぐ走りにくいかもとも思った.なぜかしら?
にいくらさんが赤い Brompton をもってきていたので,ぼくの黄色い Brompton を畳んで,前キャリアに載せてみた.普通の前キャリアでは折り畳んだ Brompton をうまく載せられないから,専用のキャリアを作らないと無理みたい.でも専用のキャリアがあれば Brompton で Brompton を運ぶのは十分できそう.え? なにに使うんだって? ほら駅まで人を迎えに行くときとか便利そうでしょ.
もうひとつの 3 輪である鎌田さんの Dragonfry には試乗できなかった.なぜならぼくは矢野さんの Famiry Tandem で子供の運転手をずーとさせられていたからだ.
OGYAN さんの奥さんの kyon さんがお友達を迎えに行って帰ってきた.それで全部で 9 人のメンバーで一度昼食にでかけた.カレーを食べて帰ってきて,ぼくが Famiry Tandem に乗ってみたいということで午後の試乗会が始まったのだ.はじめはおっさん 2 人で乗ってみた.いやぁタンデムって面白いねって.で,次に前側のサドルの上に腹這いになり,後側のクランクをこぐというスーパーマンスタイルでこいでいる.結構おもしろい.空気抵抗も少なくなりそう.
そんなことをして遊んでいたら近所の子供たちが乗せて乗せてと集まってきた.結局ぼくは午後の試乗の時間のあいだ,子供たちを順番にタンデムの後に乗せてぐるぐると輪天堂さんの前の行き止まりになった道路を何度も往復した.一番大きいのが小学 2 年生の女の子で,ペダルに足が届くのは彼女だけ.他の子を乗せたときには,本当にただ乗せてぼくがこぐわけ.Bike Friday Family Tandem は大人気.ぼく自身もけっこう気に入って,このまま乗って帰るかとか思ったりして.
そしてその後は桜谷軽便鉄道! とにかく笑っちゃう面白さ.手作りの小さな電車は本格的で,見ているだけで「物を作る楽しさ」を思いっ切り楽しんでいることが伝わってくるのです.そして運転してみると,もう無条件に楽しい.9 人の少年少女は存分にその電車を楽しんで帰ってきたのでありました.
実はおのひろきは帰りの新幹線の時間を気にしなければならなかったのです.で,Sato さんに京都駅まで送ってもらいました.おかげさまでちゃんと帰りの新幹線は指定席を確保して座って帰ることができました.
2000 年 6 月 5 日 作成
おのひろき onohiroki@cup.com