Bike Friday Homecoming 2001 レポート

2001 年 8 月 17 日 BikeFriday Homecoming 初日

朝食 / 受付

Bike Friday Homecoming は,ホテルでの朝食から始まりました.まず受付をしてから朝食.朝食は普通にホテルの食事なのですが,ホテルに大きな部屋を一つとってあって,Homecoming に参加する人だけがその部屋でテーブル囲んで食事をします.

その部屋の前に受付がありました.受付の時に 3 日目に 100 マイル走るか 60 マイル走るかそれとも 30 マイルかと聞かれました.牧さんは 100 マイルと.ぼくも 100 マイルと答えました.なんでも地元のセンチュリーランの大会にエントリーすることになっているのだそうで.こんな所に来て,センチュリーランに参加できると思っていなかったので,ラッキーって思いました.ところが片岡さんは 60 マイルにするというし,まきさんも 60 マイルに変更しました.ここでは日が暮れるのは 20 時すぎ.まぁなんとかなるだろってんでぼくは 100 マイル(約 160 km)を走ることにしました.なんかアップダウンがあるって話なのでそれが気になりますが.

食事が終わって,ホテルの裏手に Sat R Day を押して行きました.ぞくぞくと Homecoming の参加者が集まってきます.ポケットシリーズになる前の,古い車種に乗っている人もいるし,Air Friday も目立ちます.そしてタンデムの割合がとっても多いのです.Sat R Day も決して小数派ではありません,ぼくとまきさん意外にも何台も Sat R Day がありました.

さすがにカスタムで作られるだけあって,それぞれ違っています.オーナーが工夫した部分もあるのでしょうけど,そもそもフレームやステムが,フィッティングのために形状が違うのです.例えば Air Friday などは,大きい人の為のフレームでは,チタンビームの角度がより立っていて,見慣れた Air Friday とはまったく別の形状に見えたりします.

特に注目したのは,Family Tandem を改造したロングホイールベースのリカンベントです.Family タンデムのシートマストを前後とも取り去り,後側にはリカンベント用のシートを取りつけます.本来タンデムの前の人が使うクランクを,後のシートに座った状態で使う形になります.もちろん 1 人のり.ハンドル操作は後に座ったら前のハンドルに手が届かないので,ハンドルを後側に取りつけて,前輪とはチェーンを介して繋げています.ハンドルを切ると,チェーンが引っ張って前輪を切るわけです.このリカンベントにはハンドル部分に何やら機械の箱がついていました.GPS レシーバかなってのぞき込んだら,ラジオなのでした.負けたって思いました.ぜったいにこのオーナのおじさんは,楽しんで自転車に乗っています.ラジオにその余裕を見た気がしたのでした.

McKenzie View out-and-back (rolling hills)

とりあえず集合写真を撮ってから,Bike Friday の人を道案内に出発です.

今日のサイクリングは,川沿いのサイクリングロードを走るコース.途中から別の川沿いの一般道路になり,30 km ほど行って折り返しです.川沿いのコースはとても気持よかったです.片岡さんもこんな道なら 100 マイルなんて余裕で行けちゃう気がするよねって.

始めの川のサイクリングコースを抜けて別の川沿いの一般道路を入ると多少のアップダウンがありました.

途中に踏み切りがありました.運が良かったのか悪かったのか,列車が通過する場面にでくわしました. 日本でも貨物列車って長い編成のような気もしますが,いったい何両編成の列車なのかわかりませんでしたが,見たことも無い,ものすごい長い編成でした.遮断機の音が延々と続き,列車がのろのろと通過していきました.

EUGENE の市街地では自転車レーンがあり走りやすかったです.自転車レーンはいつでも必ず一番右端というわけではなく,右側から自動車用右折レーン,自転車レーン,自動車直進レーン,自動車右折レーン,自動車左折直進レーンなんて感じになっているところがあり,日本での自転車の扱いと明らかに違いがありました.自動車が自転車に道をゆずったりするという前提でないと,こういうレイアウトは実現できないかもしれません.

自転車レーンの無い一般道路を走るときにも自動車にクラクションを鳴らされることは一度もなく,もちろん危険を感じるような追い越しをされることも無く,これまたやはり日本の場合と違いを感じました.車道を走ることが怖くないので,自転車で他の自転車を追い越すときにも,大きく車道の真ん中に出て迂回したり,後に道を譲るときには,車道の真ん中まで出て道を譲るのが普通のようでした.
道の真ん中に出るのが怖い日本人のぼくは,なかなかこれには慣れませんでした.

折り返した後は,来た道をもどります.再び川沿いのサイクリングロードを.

はじめは全員まとまって走っていたのですが,サイクリングの終りのころには,すっかりばらけてしまいました.ホテルから Green Gear Cycleing 社(Bike Friday のメーカ)までが道がよく分からず,ぼくと片岡さんとまきさんであーでもないこーでもないといいながら走り,やっとのことで Bike Friday にたどり着きました.

実は配られたコースガイドには,通りの名前などを使って,細かく道が説明されていたので,それを見れば間違えようが無かったのですが,日本人 3 人はそれをきちんと読まず,まきさんの GPS のデータと,一度自動車で行ったことがある片岡さんの記憶を頼りにすすんだのでした.実は Bike Friday は EUGENE の市街から用水路沿いに延びるサイクリングロードをたどって行けば着くのですが,それを理解していなかったぼくらは大きな交通量の多いあまり走りやすくない道路を走ってしまいました.

Bike Friday 見学

Bike Friday の中を見学したのですが,Sat R Day の試作でシート形状の違う物とか,新しい Sat R Day のシートの試作品とか,折り畳みリカンベントタンデムの試作品のフレームとか,面白い物をいろいろ見つけました.

生産ラインも見学させてもらいました.とても興味深かったです.注文生産で手作りで自転車を作るためにとても工夫されていて,規模が大きくなりすぎないようにしながらも,なかなか立派に工場になっていました.

せっかくだからお買い物を.今回 Sat R Day の内装ギアの変速用のチェーンが切れかかっていたので,新品を 2 本.そして 8 mm の太くて短いクイックリリースと分割式の H 型ハンドルバーを注文しました.太いクイックリリースは,Sat R Day のシートを固定するためのパーツなのですが,ViewPoint の折り畳みブームをクイックリリース化するのにちょうどよかったのです.他ではなかなか無いサイズなのでこの機会に購入しました.そして分割式のハンドルバーは,ViewPoint を部屋にしまうときに,毎回ハンドルを外しているのがとっても面倒なので,分割式のハンドルバーにしたかったのです.

他の自転車に使うと説明したら,あぶないから他の自転車には使わない方がいいってことで売ってもらえなさそうだったのですが,対応したステムごと欲しいとお願いしたところ,Hanz さんも話に加わって,ステムごとなら大丈夫ってことになりステムを加工して用意してくれました.

公園でバーベキュー

工場見学とお買い物がすんで,今度は川沿いの公園でバーベキューです.

公園でのバーベキューはケータリングサービスの人が全部準備してくれたようで,ハンバーグとソーセージを係りの人が焼いて,ぼくらはそれをとってホットドックかハンバーガーを作って食べるという形式でした.

そうして一緒に食事をしてみるとかなり人数が沢山います.Bike Friday の社員の人も加わっていますし,途中から参加の人もいたようです.

バーベキューをしている場所に,カヌーを牽引した人が現れました.2 人乗りのタンデム・カヌーを Bike Friday の自転車で牽引して,カヌーに乗るときは,自転車と牽引用のトレーラを折り畳んでカヌーに収納するのだそうで.2 人乗りのカヌーの片側に自転車,片側に 1 人が乗るそうで,さすがに 2 人は乗れないそうです.もちろんこの日にこの人がカヌーで川を下ってきたワケではないのですが,皆に紹介したくてわざわざカヌーも持ってきたのでしょう.これには皆大喜びでした.

一応は終了の宣言がされました.20 時すぎになって日が落ちてもまだまだ人々は立ち去らず,それぞれの話で盛り上がっていました.人数が半分位に減ったところで,ぼくとまきさんはホテルにもどりました.

今回のサイクリングではタンデムでの参加が多かったのですが,まきさんもタンデムに興味が出てきたとか.片岡さんが,おのくんと乗ればなんて言ったのですが,まきさんも,ぼくと野郎 2 人で乗るというのはちょっと違うと感じているようで...

GPS のログを Visor でダウンロードしようとしたのですが,どうもうまくできませんでした.どこかで接触不良が出ているようです.

曇り後晴れ.走行距離 77.2 km/h.平均速度 19.5 km/h.走行時間 約 4 時間.


おのひろき onohiroki@cup.com

2002 年 1 月 2 日