ぼくは BD-1 には 170mm,Sat R Day リカンベントには 165mm を使用しています.リカンベントでは回転重視で短めにしてみたつもりなのです.
現在(2001 年 4 月)はタンデムを注文中です.ぼくの注文しているタンデムは前側にストーカ(ペダルをこぐだけでハンドル操作しない人) が乗ります.リカンベントではシートに座ってペダルをこぎます.ペダルがついている棒(クランク)の位置を前後に動かせば,乗り手の足の長さに合わせて調節できます.ぼくのタンデムでは 10cm ほど調節できるそうです.
しかしクランクの長さは変わりません.股下が 10 cm も違うような場合でもクランクの長さは変えなくても良いのでしょうか? そもそも最適なクランクの長さはどれくらいのなのでしょう?
最適なクランクの長さについて Internet で調べてみましたが,日本語の情報は見付かりませんでした.英語では幾つか有用なページがありました.なかでも英国の Myra VanInwegen さんの「Check your Cranks!」というページが良く情報がまとまっていました.ぼくがそこにたどり着くまでに見つけた情報も全て洩らさずリンクが張ってありました.
ここには股下とクランクの長さの関係の表がありました.これはいろいろな長さのクランクを作っている TA の作成した表に基づいているようです. 股下は靴を脱いで立ち,股の間に本を挟みます.本を上がるだけ上にあげて,その本の上から,床までの長さを計り股下 (inseam) とします.
股下 (inseam) | クランクの長さ |
---|---|
60〜65cm | 150mm |
66〜70cm | 155mm |
72〜75cm | 160mm |
75〜78cm | 162.5mm |
79〜81cm | 165mm |
82〜83cm | 167.5mm |
83〜86cm | 170mm〜172.5mm |
87〜90cm | 175mm〜177.5mm |
91〜94cm | 180mm |
94cm〜 | 185mm〜 |
ぼくはこの表を見て,162.5mm のクランクを試してみることを心に決めました.
白状しておくと実は 160mm でも良いくらいの足の長さです.でも 160mm は探すのが大変ですが,162.5mm ならシマノ 105 などのクランクがあります.
股下とクランクの長さの関係の表は目安として考えて,あまりシビアに考えなくてもよいかもしれません.5mm 程度なら変えてみても良いのではないでしょうか.現在使っているクランクの長さが表の適正な長さと 10mm も違っていたら,やはり違うサイズを試してみる価値がありそうです.
とは言っても自分の適正なクランクの長さが 162.5mm よりさらに短そうだという人も沢山いるでしょう.
調べてみると,シマノからも MTB 用に 160mm のクランクを出しているみたいです.でもそれらはチェーンリングが交換できないスチール製の廉価版のクランクになってしまいます.廉価版ゆえにカタログにも詳細が無く,あまり情報がありません.
もっと本格的なクランクを探してみました.MTB 用では台湾の Dotek が 155mm から用意しています.とても安価です.ロードレーサ用にはフランスの TA が 150mm からのさまざまな長さのクランクを出しています.
PCD とはギア固定ピッチ径で,つまりクランクにギア板を取りつける時のねじ穴の位置に関係する値です.幾つか種類があるのでクランクにギア板をつけるには,クランクの PCD にあったギア板を探さなければなりません.
タンデム(二人乗り用)自転車では,やはりいろんな人を乗せたいという話があるようで,しかも小柄な人を乗せたいという事を考える人がぼくの他にもいるようです.
しかし多くの完成車の自転車が 170mm を始めからインストールしていること,またシマノがあまり沢山の種類のクランクを出していないことはとても残念です.
さぁあなたも股下とクランクの長さをチェックしてみましょう.
2001 年 4 月 10 日作成 / 2003 年 5 月 21 日修正
おのひろき onohiroki@cup.com