2003 年 10 月の履歴(もしくは日誌)


2003 年 10 月





















10 月 02 日 反応

ユニバーサルデザインとタンデム自転車

誰にでもきもちよく使えるように設計すること,それをユニバーサルデザイン (UD: Universal Design) というのですが,タンデム自転車は普通の自転車と比べてよりユニバーサルデザインに近いのではないでしょうか.

自転車に乗るには,いろいろな事が要求されますが,タンデム自転車なら,2 人で乗るので,お互いに助け合って乗ることができます.1 人だと困難でも 2 人なら実現します.
体力が無くて 1 人では長距離ツーリングできないとしてもタンデムならなんとかなるかもしれません.
視覚障碍者でも,晴眼者と組めばタンデム自転車を楽しむことができます.

もちろん,体力が無い人や障碍を持つ人だけのものでもなく,誰にとってもタンデム自転車は楽しめるものですから.

国際ユニヴァーサルデザイン協議会が11月に設立というのが ASCII24 の記事になっていました.

記事によると寛仁親王殿下が,国際ユニヴァーサルデザイン協議会の総裁に就任するにあたってお話しされた中に,以下のようなお話があったそうです:

UDというと、とかく障害者に使いやすく、という議論が出てくるがそうではない。我々が外国に放り出されて、文字も言葉もわからない状況になったとき、言葉や習慣の違いを越えて誰にでも使いやすいもの、幼児から高齢者まで、そして障害者にも快適に使えるものを考えることがUDである。

引用終わり

まさにそういうことです.

そして,我が日本では,タンデム自転車はどういう扱いでしょうか.多くの地方自治体で定める条例で,タンデム自転車はかなりの制限を受けるか,まったく禁止されるかしています.そういう形でバリアーがあるのです.1 人で自転車に乗れないようなら,無理に乗ることはないというのは,ユニバーサルデザインの考えかたからしたら,間違っていると思います.誰にでも自転車を楽しむという選択,誰にでも自転車で移動するという選択ができるようでなくてはならないと思うのです.

自転車については,ユニバーサルデザインの事を考える前に,まずバリアーを取り除く(バリアフリー)を考えなければならないようです.

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