2003 年 12 月の履歴(もしくは日誌)


2003 年 12 月

12 月 17 日 XFN と FOAF

XFN と FOAF

人と人との関係を,XHTML の中でマークアップする方法として XFN ってのが提案されているそうな.XHTML Friends Network で XFN だそうです.RDF Interest Group IRC Scratchpad でとりあげられていました:

例を挙げると XFN では,こんな感じです:

<a href="http://susumu.cup.com/" rel="friend met">すーさん</a>

FOAF では,こんな感じです:

<foaf:Person foaf:name="ONO Hiroki">
  <foaf:knows>
   <foaf:Person foaf:nick="すー" >
   	<foaf:homepage rdf:resource="http://susumu.cup.com/"/>
   </foaf:Person>
  </foaf:knows>
</foaf:Person>

まぁどちらも一部だけを抜き出している上に,FOAF 側はかなり省略していますが,雰囲気としてはこんな感じでしょうか.

当然 XHTMl で人と人との関係を表現する XFN は,RDF で人と人との関係を表現する FOAF と比較されるわけです.

  • XFN
    • XHTML の a 要素の rel 属性で,人と人との関係を表現する.
    • 人と人との関係の表現は豊富.例えば単に面識があるだけか,会ったことがあるか,デートした事があるかとか.
    • 人を特定するのは,その人の Web ページなどの URI が基本となる.
    • XFN を利用する XHTML の文書の書き手が,XFN での本人になる.FOAF/RDF での主語相当.だからひとつの文書に複数
    • の人の独立した知人関係は記述できない.トモダチのトモダチというのを XFN ではひとつの文書内では記述できない.
  • FOAF
    • RDF での基本語彙で人の表現を扱い,その中で人と人との関係も表現する.
    • 人と人との関係の表現は単純.誰それは誰それを知っているという関係が基本.
    • 誰それは誰それを知っているという関係以外は人が何かリソースを作ったとか,なにかのメンバーだとか間接的な情報が,人と人との関係を表すこともある.
    • 人を特定するのは基本的にメールアドレスで,メールアドレスを暗号化したモノを補助的に使う.
    • FOAF での人と人との関係の単純さを補うために XFN 相当の語彙を用意する事を考えると,けっこうややこしい記述になりそう.

はてなダイアリー - huixingの日記では,XFN と semblog の Community Web を比較していました:

でも Community Web は FOAF を基にしたシステムもしくはサービスの話ではないかなと思います.XFN はまだ XFN を基にしたサービスがなにもないと思うのですが,これからどんなものが出てくるのでしょう.

ぼくとしては XHTML の文書を書くときに XFN を利用して,その XHTML のメタデータを自動生成するときに XFN から FOAF を生成するようにしたらどうかなとか考えました.

あと,XFN の豊富な人間関係の表現を FOAF でも使えるように RDF の語彙として定義してしまうって話も必ずどこかで検討されるでしょう.でも FOAF の単純な形のままでも良いかなって,ぼくはおもいます.XFN でも rel="friend met" しか使わなさそうです.

XFN ではサイトリストを作るときに XFN を使ってどのような関係なのかという情報を付加することを考えているようですが,ココログでマイリストに「人」のリストを作ると,FOAF の情報が生成されるというのと比べると,手軽さもメタデータの有効性もココログ / FOAF のほうが上かなって感じます.

http://onohiroki.cycling.jp/tb/tb.cgi/weblog_d20031217n1 TrackBack

[ 上に戻る]