履歴もしくは日誌
2005 年 5 月の履歴(もしくは日誌)
2005 年 5 月
5 月 31 日
ドイツからフランス
- 22 日
朝食を済ませたらホテルをチェックアウト.荷物を預けてから riese und müller に向かいました.今日は まきさん,片岡さん,吉田さん,そして和田さんも一緒に riese und müller に向かいました.
今日は折り畳み自転車競争がありました.まず折り畳んだ BD-1 を所定の場所において,ベンチに座ります.スタートの合図とともに自転車に駆け寄って,走る状態に開いて,自転車に乗って riese und müller のブロックのまわりを 1 周.また折り畳んで台の上にのせて,逆側からその折り畳んだ自転車をとって,決められたラインまで自転車を抱えて走って,また自転車を開いて riese und müller のブロックのまわりを 1 周.riese und müller の敷地の入り口付近で,また畳んでテーブルに乗せて,テーブルの逆側からとって,riese und müller の敷地の中のスタート時に自転車がおいてあったところまで抱えて走って,自転車を置き,スタート時のベンチに座ってゴール.
これ,折りたたみが速くないと駄目なのはもちろん,1 ブロックを 1 周というのがそれなりの距離で,自転車で走るのも速くないと勝てません.
ぼくは折り畳んだり開いたりの度にチェーンが外れてしまって 4 人で走って 3 番目でした.4 人の中の上位 3 人が勝ち残りだったんで,2 セットも走りました.これがとっても疲れました.身体に悪いって感じです.全力でダッシュするってのがキツくって,もうくらくらでした.
その他に,マニアックな Birdy だとか古い Birdy だとかきれいな Birdy という名目でコンテストを行って,それぞれ 3 番目まで商品を出しました.片岡さんのチタンの BD-1 は,マニアックで,最軽量で,きれいだってことで,それぞれ 2 位,1 位,2 位だったかな,さらに総合で 2 位かな.26 インチのタイヤを 3 セット 6 本と,空気入れ(フロアポンプ)をもらってました.どれも持ち帰るのが大変なので,配ってしまったようでしたが...
ぼくは,もっとも古い Birdy の部門で 3 番目でした.すでに V ブレーキになる以前の Birdy に乗っている人が 3 人しかいませんでした.ほくより古い Birdy の人は,油圧ブレーキにしたり,リアスイングアームを交換して V ブレーキになったりと,かなり手を加えてありました.まぁぼくのもかなり手を加えてありますが... やっぱり古いのをまだ乗っている人はそれなりに手を加えているってことでしょうか.
この時点でもう 13 時半くらい.午後は鉄道で移動する予定なので,その後の日程はキャンセルして,町中で食事をすることにしました.まきさんと初日に夕食をとったレストランに行ってみました.初日にいた英語をよく話してとても感じのよいお姉さんはいませんでした.英語のメニューも初日には出してもらえたのに,今回は英語のメニューは無いって言われてしまい,ドイツ語のメニューを解読するのに苦労しました.でも出て来た料理はどれもおいしかったです.結局ダルムスタットに来てから一番おいしかったのはここの店の料理という結論.
食事が終わってから鉄道の駅へ.鉄道でダムルスタットからフライブルグへ移動します.IC から乗り継いで ICE(Inter City Express)へ.IC は自転車をそのまま持ち込めますが,ICE では袋に入れたりして手荷物として持ち込まないとなりません.それではじめから輪行袋に入れて持ち込みました.思ったよりも列車は混んでいて,ずっと立っていました.輪行状態なので自転車を置く車両に置く必要は無かったのですが,やっぱり自転車を置く車両は広くて,そっちに置くべきでした.ICEでは,出入り口付近が広くて,特に自転車を置く場所にはこまりませんでした.
フライブルグに到着.ぼくらは駅の出口を探してちょっと迷って路面電車(トラム)への乗り換え口のほうへ行ってしまいました.携帯電話で tomo さんに連絡つけたら,Bike Friday の代理店をしている Velo Doctor のカイさんと一緒にホームで待っていたということでした.実はドイツの鉄道では改札口が無いので,「駅についたら出口に向かう」という発想がそもそも違っていたみたい.お迎えはホームまで入って来れるということに,ぼくらは気がつきませんでした.
カイさんの大きな自動車に,tomo さん kaz さんのタンデム自転車から,ぼくらの自転車と荷物まで全部積み込んで,ホテルに向かいました.ホテルで荷物だけを降ろして,カイさんの予約してくれたレストランへ.途中でカイさんの友人を拾いましたが,彼は日本での生活経験があり日本語が少しできて,フレームビルダーだと言うことでした.
カイさんの予約してくれたレストランは,これまたなかなかおいしいお店でした.
その後は自転車でホテルまで戻るという予定だったのですが,結局カイさんにホテルまで送ってもらいました.
- 23 日
-
宿で,パンとシリアルで朝食をとり,荷物をまとめて自転車にくくりつけて,自転車でカイさんのお店に向かいます.ついでに大聖堂に立ち寄ったりとしっかり観光をしました.雨でぬれた石畳.石畳の中を走るトラムの線路.そういった滑りやすい道をトラムに追いかけられながら自転車で走ると,おおドイツの街を走っているぜ! って感じがふつふつとわいてくるのでした.
駅の近くの駐輪場も見学しました.3 階立てかな.とても立派な建物で,円環状の建物で自転車が整列されてました.タンデムも何台がありました.
カイさんのお店はフライブルグのすぐ近くでした.Bike Friday Pocket Gnu のフロントサスペンションを,ドイツ製のものに変更してある自転車が 2 台ありました.今カイさんはこれに力を入れているみたいでした.テレスコピックなサスペンションではなく,フォーバーリンケージっていうのでしょうか,四辺形がつぶれるようになっていて,その下にフォークがあるようになってました.
カイさんはタンデムもすきなようで何台もタンデムがありました.
Traveller XLQ タンデムをまじまじと見て来ました.フロントディレイラー台座はシートチューブ側ではなく,リア三角側に溶接されていました.だからタンデムから一人用に組み替えた時には,フロントディレイラーを台座から外したりしなくても良い訳です.フロントダブルの場合は,ストーカ側のクランクには 3 枚のチェーンリングが付きます.1 枚はタイミングチェーン用.キャプテン側はチェーンリングが 2 枚.タンデムの時にはキャプテン側のチェーンリングはタイミングチェーンのための 1 枚しか使いませんが,一人用に組み替えた時だけ 2 枚使えるようになる訳です.他にもライトとか折りたたみのハンドルやキャリアなど,いろいろ面白いものをみせてもらいました.
カイさんのお店を後にして,また駅に向かいます.駅の近くで昼食.カイさんおすすめのお店でしたか,ここもとてもおいしかったです.毎日ドイツ料理ですが,ぜんぜん飽きません.
今度は自転車のまま列車に乗り込み,ライン川の近くまで移動します.目的の駅に着いたら雨が強かったので雨宿り.雨がやんだところで出発し,いよいよフランスです.
橋があって,それをたんたんとわたったら,もうそこはフランスです.ぼくにはピンとこないのですが,tomo さん kaz さんにとっては交通標識の違いでドイツと違うと感じるそうです.
ライン川を渡ってからは北へ.都中で城壁に囲まれた要塞のような街がありました.ちょうど雨の中だったのであまり見てまわりませんでしたが,とてもすてきな場所でした.ちょうどこの時だけ,ぼくのカメラは不調で動作しなかったので写真もありません.
[誤:コルマー]リクヴィル (Riquewihr) という街.昼間ならバンバンと観光バスがやってくる観光地ですがもう夜なので,あまり人も多くなくて良い感じ.その代わりお店も閉まってしまったところが多かったです.ワイン街道ってことで,ワインを出すお店が多くて,tomoさんにワインを飲んでみたらと進められましたが,その日はまだ走らないとならないのでやめておきました.フランスもやはり街と街の間は森だったり畑だったりで,森の中を畑の中を伸びる道が街と街をつないでいきます.背が低いぶどうの木がつならなるぶどう畑の中を先に進みます.いくつかの街を経由してホテルを予約した街 Hippolyte にたどり着きました.
ピザみたいな料理があり,それがおいしいということですが,ホテルのレストランではそれが出ないとのこと.外のお店をのぞいてみましたが,あたりはまだ明るいのにもう夜遅い時間なので,どこのお店もしまってしまっていました.しかたないからホテルに戻って食事.フランス料理です.いろいろ頼んで,皆でとりあって食べました.ぼくはサーモンの料理とカモの料理を頼みましたが,どちらもとてもおいしかったです.宿で食事ということになったので,その夜はワインをいただきました.普段からアルコール類はほとんど飲まないしワインの味の違いはわかりませんが,料理もおいしかったし,ワインもおいしくいただいて,とっても酔っぱらいました.アルコールは久しぶりです.食事が終わって宿に戻って,そのままばったりでした.
- 23 日
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6 時に起床して,荷物をまとめて出発の準備.朝食はシンプルで,オレンジジュースとコーヒーとパンとハチミツとジャム.おまけにシリアルって感じでした.自転車は屋根付きのガレージに入れてもらってありました.
自転車の旅行者というのは 1 泊しかしないので,以前はあまり歓迎されるような客層ではなかったのですが,今はちょっとした観光地でも足を運んで泊まって行く良い客だと認識されるようになったとか.自動車で動く人は,もし小さな観光地に立ち寄っても,すぐに他の街に移動してしまいますが,自転車の旅行者は小さな街でも,その日の日程の都合でその街で宿を探して泊っていくとか.自転車の旅行者が利用しやすい環境を整えて何かで紹介されれば,ちょっとした観光資源しか無い所でも泊りにくるのです.
フランスに入ってからはライン川の近くからちょっと離れたところを走っていましたが,この日はほぼライン川沿いに走りました.ライン川は大きな堤防があり,その外側に小さな用水路や川が走っていました.公園のように整備されたサイクリングロードや,土手の整備用道路のような所.たんたんと走るような場所もありました.鳥とうなぎが戦っていたりと見所もありました.
フランスからの出国は,渡し船を使う予定でしたが,ちょうど休業中だったので断念し,さらに下流の橋がある場所へ.大きな堰があり,その堰の上の橋をわたりました.先日の雨でライン川はかなり増水していて,堰から上流はかなりの水位でした.ぼくらは水面の何メートルも下に位置する道を走って来ました.堰の上流側と下流側はとても高さに差があり,堰から下に落ちる流れの様子はとてもダイナミック.下の覗き込むのが怖いくらいでした.
ライン川を割って再びドイツに.バーデンバーデンを目指します.
バーデンバーデンに到着.宿は民宿だったのですが,ドイツの古いお家を様子を伝える本館のほうはいっぱいなので,ぼくらは別の建物のアパートメントみたいなところに泊りました.宿で荷物を降ろして,さっそく温泉へ向かいました.実は時間が厳しくてあまりゆっくりしていたら温泉施設がしまってしまいます.ぎりぎり受付をすまして滑り込みセーフって感じでした.
行った場所は,ジャグジーと温水プールがあって水着で入るような場所でした.あまりおっさんばっかりで集まっていく場所でないような気がしました.目のやり場に困るような様子の男女が何組もいました.
tomo さんからはサウナをおすすめされましたが,ぼくはサウナは未体験だし,想像する範囲であまり気持ち良さそうでありません.なんか蒸し暑そうでいやかなと.サウナってそういうものなのでしょうけど.ドイツではサウナは混浴でしかも水着は脱ぐのが普通と聞いてなおさら抵抗を感じました.そこでは 1階が水着着用エリアでジャグジーがあり,その上の階はいろいろなサウナがある水着非着用の混浴エリアなのだとか.
tomo さんはサウナをすすめておきながら実はサウナは苦手なのだとか.それでもミストサウナは熱くないから好きだというので,ぼくも kaz さん tomo さんについて行きました.ミストサウナだけは水着着用エリアにあるのでした.で,入ってみた感想は「蒸し暑い」です.サウナってやっぱりそういうものですね.サウナ初体験でしたが,もういいやって感じ.苦手です.
温泉の後は街で食事.ミュンヘンの料理を出すというビール屋さんへ.ぼくはいつものアップルジュースのソーダ割りと,ビールの原料で作られたアルコールのない甘いジュースを飲みました.それはおいしいのですが,とても甘いのでそれだけだとつらい感じでしたが,アップルジュースのソーダ割りと交互に飲んでちょうど良い感じ.
あたりは真っ暗です.日本では後ろ側に赤い反射板が必須ですがドイツでは反射板でなく尾灯が光らないとなりません.点滅だけでは駄目で,連続点灯する尾灯が必須なのです.ぼくの BD-1 はハブダイナモで前照灯と尾灯がつくので問題なしです.尾灯は以前 riese und müller で買ったリアラックについていました.LED が光るタイプです.
kaz さんによると,スポーツ自転車以外の自転車は,ダイナモによる前照灯と尾灯が義務づけられています.さらに今度はダイナモでの前照灯は,自転車が停車中も一定時間光っているスタンドライトが必須になるそうです.ドイツので人気のある b-m のライトなどは,停車中はコンデンサに蓄えられた電気で LED を光らすスタンドライトの機能がありますが,ドイツではこれが法律で必須になるのだとか.ちなみにスポーツ自転車についてはちゃんと規定があり,スポーツ自転車の場合はダイナモでなくバッテリ式でも良いのだとか.tomo さん kaz さんのタンデムはバッテリ式でした.
バーデンバーデンでの宿では,母屋で朝食.宿の主人なのかな女性がとても親切で静かにゆっくりしゃべる感じで良い感じでした.おばあさんはぼくがまったくドイツ語を理解しないのに,そんなことは気にせずに,木イチゴを摘んで自分でジャムを作ったとか,ジャムは 6 瓶作ったとかいろいろ話してくれました.tomo さん kaz
さんが日本語で説明してくれました.すこしはドイツ語を勉強してある程度話がわかるようになるといいなって思いました.
英語もすごく怪しいのに,ドイツ語?
宿のおばあさんがいうのは,宿は黒い森の中心にあるのだとか.
街が森の中であって,森の中の街でもっとも大きい街がバーデンバーデンなのかな.
ぼくが森の中を走ることをリクエストしたので,その日のサイクリングは街のお城まで森の中の土の道を走りました.坂が急だとうまく登れなくて都中何度も押して登りました.
お城はかなり崩れていましたが,なかなか立派なものでした.ぼくは高いところは怖いのですが,十分怖い思いをできるお城でした.
登りの次は下りです.長い舗装路のダウンヒル.時速 50 km を超えても,tomo さんと kaz さんのタンデムには置いていかれます.聞けば 66 km くらい出ていたとか.tomo さんと kaz さんのタンデムは比較的早め早めに休憩を入れていました.ダウンヒルではブレーキによってリムが熱を持つので,早めに休憩してリムやブレーキを
冷ますのが安全な方法です.
山の上のお仕事用のお城の他に,友達を招いて狩りをしたりして楽しむための別のお城もあるのだとかで,次にそちらに行きました.そこは美しい公園になっていて,
その周りをサイクリングロード兼遊歩道がぐるりと取り囲むようになっていました.
皆での食事もこれが最後.またドイツ料理でしたが,ここもおいしかったです.
もうこの日は帰る日です.tomo さん,kaz さん,まきさん,そして片岡さん,man さんと一緒の列車に乗り込みます.カールスルーエで,tomo さん,kaz さん,まきさんの旅行を続ける組と,ぼくと片岡さんと吉田さんの帰国する組に分かれました.カールスルーエからは ICE です.tomo さんに電車の時刻表の見方や列車の車両の情報の確認の仕方などを教わり,途中での乗り換えもスムースにこなすことができました.
フランクフルト空港に到着.
預けてあったケースを回収して,ケースに自転車をおさめて,その他の荷物をバックパックにつめ直します.
空港についたのが 17:06 で,飛行機が 20:45出発.
荷造りしたり土産物屋をのぞいたりであっという間でした.時間はたっぷりあると思ったのですが.
帰りも寝ない作戦です.このまま木曜日の昼過ぎの成田に到着したら,日が暮れるまでは起きている予定です.飛行機の中で,この文章のほとんどを書きました.
ドイツにいる間は,ほぼドイツ料理を食べましたが,レストランによって味はかなり違って,おいしいところを選べばとてもおいしいことがわかりました.tomo さん kazさんの言うことには,ドイツでも南側は料理がおいしいとか.ダルムスタットあたりだと,お店によっておいしかったりそうでなかったりではないかということでしたが,それはぼくの経験とも良く合致します.
おいしいものも沢山食べたし,沢山良い景色の中を走りました.またあまり書いていませんが,しっかり観光スポットも探検して来ました.とても充実した旅行でした.とくに tomo さんと kaz さんには大変お世話になりました.どうもありがとうございました.
とりあえず,書き留めておかないとすぐに忘れてしまうので,メモ書きみたいな感じですが,そのままここに公開することにしました.
そんなこんな.
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その松さん,間違いご指摘ありがとう.
kaz さん,間違いご指摘ありがとう.