2006 年 7 月の履歴(もしくは日誌)


2006 年 7 月

 

7 月 21 日

XHTML くずれはご勘弁

CSS Nite Vol.10神崎さんのお話を聞くことができるというので,Apple Store Ginza へ行ってきました.データに形と名前を与えて情報として活用するっていうのを話の基本として,XHTML から XSLT を用いて必要な情報を抜き出すデモを通じて,GRDDLSPARQL の紹介などまで話が広がりました.

神崎さんの Web サイトはいつも参考にしているのですが,本人がしゃべっているのを見るのは初めてです.やっぱり Web サイトや書籍を読むのと違って,直接話を聞くのは情感が伝わって来てとても良かったです.

話の最初のほうで,XHTML は整形式 XML でなければならないって話がありました.そうでなければ XHTML の利点が活かせません.だから皆さん XHTML を書く時はぜひ整形式になるように気をつけてって呼びかけるところがありました.XHTML は普及して来たような感じではありますが,実際は整形式になっていない「XHTML くずれ」が多いのです.神崎さんの「XHTML くずれはご勘弁」って言葉には特に情感がこもっていたように感じました.

話題はデータに対して XHTML の中でどのように形と名前を与えるか,
そのデータを XSLT で取り出す事,
XHTML からメタデータを RDF として抜き出す GRDDL という方法の紹介,
さらに RDF と SPARQL を利用した新しい形の Web サービスの可能性など.

GRDDL までは実際にぼくも試していたのですが,SPARQL あたりは良くわかっていませんでした.既存の Web サービスがお互いの API を利用して連携する形になっているけど,それぞれの API は独自のものであり n 個の Web サービスがあれば n × n の関係になる.それぞれの Web サービスの独自 API を RDF と SPARQL という統一された方法に置き換えれば,n 個の Web サービスを連携させるときに 1 × n の関係にできるという話でした.SPARQL についてはまだ良くわかっていないので,もう少し詳しいお話を聞きたかったです.

ところで,話の最初では単に「オペラ」と言っても歌劇の事だったり Web ブラウザの事だったりといったすれ違いが生じることを例にあげて,情報にどのように名前付けするか,その名前がどの範囲で通用するかを考える必要があるという話がありました.その後 XLST が話題になると,「スタイルシート」って言葉がばんばん出て来ます.「整形式 XML」ってなに?っていう人が半分くらいいた CSS Nite の会場では「スタイルシート」って言ったら半分くらいは「CSS」の事が頭に浮かんで混乱していたんぢゃないかなぁ.どうなんでしょう.

CSS Nite Vol.10 の前半は神崎さんのお話で,後半は別の人による実践的な CSS な話.ぼくはひたすらテキストエディタで XHTML を書いているので,Dreamweaver によるデモは見た目で面白かったです.でもぼくはテキストエディタでいいや.

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間違いのご指摘ありがとうございました,山岸さま.