履歴もしくは日誌
2007 年 4 月の履歴(もしくは日誌)
2007 年 4 月
4 月 1 日
ネットでどのように名乗るか,または名乗らないか.ハンドル「おのひろき」の由来
コンピュータネットワークを使ったコミュニケーションの場でどのように名乗るか,または名乗らないか.いろいろと語られているけど,結局はどのようにネットとの距離をとるか,どのように関わるかで違ってくるのではないでしょうか.つまりそれは,ネットを通しての人とのコミュニケーションにどのような距離感で関わるか,どのような責任感を持つかかな.
今やインターネットはとても便利になりました.手紙のやりとりや電話のやりとりとはまたちょっと違ったコミュニケーションの手段です.でもネットで良く語られたように現実世界とコンピュータネットワーク上での仮想世界と分けて考えるほど,ぼくはネットを特別なものだとはとらえていません.ネットは現実世界のコミュニケーション手段の一つ,そう言ってしまえば当たり前すぎますかね.
手紙や電話のコミュニケーションのようにネット使うのであれば,実名でやりとりするのも自然ではないでしょうか.
雑誌やラジオのような個から社会へ,または個からコミュニティへの発言と同じようにネットをメディアとしてとらえれば,実名か筆名で名乗るのが自然ではないでしょうか.
ネットが実生活の自分と十分に距離を置いた別世界だととらえれば,ニックネームを選ぶか,まったく名乗らずに語る名無しとして匿名を選ぶのが自然なのでしょう.
場合によってどのように名乗るか,または名乗らないかを使い分ける事もあるし,時間とともに自分のネットの利用の仕方が変化して名乗り方が変わる事もあるでしょう.
問題なのは始めに想定していたのとネットの距離感が変わってしまうことなのかもしれません.良くある失敗は,実生活の自分と十分に距離を置いた別世界だと思っていたのに後からネットでの人付き合いがそのまま実生活の自分の人付き合いになってしまうとか,あちこちで使い分けていた筆名が後からうまく使い分けできなくなったとか.
「実名」と「ハンドル」と「名乗らない」を使い分けるというのが,今のネットで求められる技術なのかもしれません.ハンドルは個人を示すものだと容易に理解してもらえそうで,なるべくさまざまなコミュニティに参加した時に混乱を生じさせないようなものが良いでしょう.
ぼくがコンピュータネットワークを使い始めた学生の頃は,まだインターネットでは Web は一般的ではありませんでした.そんな時代では個人が発言するときにはメールアドレスと個人が関連づけられていて,そのアドレスは会社や大学のアドレスなのが普通でした.まだ個人が商用インターネットのアドレスを使うのがめずらしかったのです.だからメールアドレスを見ればどこの組織の人間かはすぐに分かるので,今とはずいぶん実生活とネットの距離感が違ったと思います.メールのシグネチャに大学の学部や会社の部署名まで入れてコミュニティで発言する人も沢山いました.
ぼくは本名そのままで名乗っても,良くある名字を漢字で書いて名乗っても印象が弱そうなので,当時からときどき見かけた「ひらがな」で名乗るのが良いのではないかと思ってそうすることにしました.さらに本名の「おおの ひろゆき」の姓と名から 1 文字ずつ削って,「おの ひろき」と短くし,さらに姓と名を区切らずに「おのひろき」というハンドルにすることにしたのです.
これはおよそうまく行きました.ぼくの Web サイトを訪問した人の多くは,「おのひろき」という人が運営していると認識してくれているみたいですし.
ただネットで知り合った人でも実際に会った時に「おのひろきさん」と呼んでくれる人はあまりなくて,「おのさん」って呼んでくれます.つまり本名の名字にさん付けという感覚なのでしょう,「おのひろき」というハンドルなのに.
またぼくの事を本名で「大野さん」と呼ぶ人と,ネットの知り合いで「おのさん」って呼ぶ人とか一緒の場で会う事になって,ヒヤヒヤする場面もなんどもありました.が,人間ってそうと思い込んでいるとちょっとした違いでは気がつかないものですな.
日本サイクリング協会への登録も「おのひろき」だし,郵便物も「おのひろき」っていう宛名で届くし,もう実生活もこれで押し通そうかって思ってしまいます.でも「おのひろき」っていうハンドルにあとから漢字をあてなくてはならない時に,何種類か異なる漢字表記を使い分けようとしたのは失敗でした.あと,なぜかネットをみてメールをくれる人に.「おの ひろゆきさん」って,本名だかハンドルだか分からないような書き方をしてくる人がいて,本名知られているのかとかどきどきする事があります.
ここで事実を明らかにしたからには,シンプルにするために,ハンドルを「おおのひろゆき」に改めてサイト名も「おおのひろゆきおんらいん」にしようかとも思ったのですが,やっぱり実生活を「おのひろき」で押し通すかなぁ.
なんてネタを本日用のネタとして考えたんだけど,オチまでが長過ぎ(笑
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