魚眼レンズとパノラマ画像の総画素数
360precision Atome パノラマ雲台と Nodal Ninja Zenith / Nidir Adapter が届いて,Nikon D600 と Tokina AT-X 107 魚眼レンズでパノラマ撮影のための機材がそろいました.
360度×180度の Equirectangular 投影法のパノラマ画像の作成を考えます.Tokina AT-X 107 10-17mm Fisheye Zoom は,ズームレンズなので焦点距離によって得られるパノラマ画像の総画素数が変わってきます.
24 メガピクセルの画素を持つ Nikon D600 で試してみると焦点距離 12 mm で 60 メガピクセルくらい,14 mm で 80 メガピクセルくらいでした.
Tokina AT-X 107 10-17mm Fisheye Zoom は焦点距離 12 mm までだと,画面長手方向にイメージサークルが収まって,その時の画角が 187 度くらいになりました.これだと水平方向に回転して撮れば天頂方向もカバーできるので,最低 3 枚撮れば 360度×180度の Equirectangular 投影法のパノラマ画像が得られます.重なりも考慮したら水平回転方向 4 枚かな.
焦点距離 16 mm にすると,D600 ではおよそ対角魚眼レンズになって,総画素数が 100 メガピクセルくらいになりますが,水平方向に回転しながら 6 枚さらに天頂方向と天底方向も撮影が必要になります.
手軽に扱いたいのであれば焦点距離 12mm 付近で使うのが良さそうです.
10 メガピクセルの画素を持つ Nikon 1 V1 と Fujinon FE185C086HA-1 2.7mm 魚眼レンズの組み合わせだと,パノラマ画像の総画素数は 11 メガピクセルくらい.これは円周魚眼レンズになるので,カメラのセンサーの一部しか撮影に利用しないので,できあがりはあまり高解像度になりません.
ちなみに Richo THETA は 3584 × 1792 画素で 6 メガピクセルくらい.
パノラマ画像の総画素数
カメラ |
レンズ |
換算焦点距離(mm) |
イメージサークル画角(度) |
水平画素数(度) |
垂直画素数 |
メガピクセル |
Nikon D600 |
Tokina AT-X 107 |
14.6 |
188.1 |
13652 |
6826 |
88.9 |
Nikon D600 |
Tokina AT-X 107 |
13.9 |
186.6 |
13104 |
6552 |
81.9 |
Nikon D600 |
Tokina AT-X 107 |
12.3 |
187.7 |
11500 |
5750 |
63.1 |
Nikon D600 |
Tokina AT-X 107 |
12.0 |
186.5 |
11280 |
5640 |
60.7 |
Nikon D600 |
Tokina AT-X 107 |
11.3 |
201.6 |
10436 |
5218 |
51.9 |
Nikon D600 |
Tokina AT-X 107 |
10.7 |
223.3 |
9600 |
4800 |
43.9 |
Nikon 1 V1 |
Fujinon FE185C086HA-1 |
8.2 |
194.2 |
4876 |
2438 |
11.3 |
THETA |
TEHTA |
|
|
3584 |
1792 |
6.1 |
他に魚眼レンズというと AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED とか SIGMA 8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYE があって,それぞれレンズの性能は良さそうだけど,得られるパノラマ画像の総画素数の点でいうと,10.5 mm で 42 メガピクセル,8 mm で 13 メガピクセルくらいになりそう.
やはり AT-X 107 の 12 mm くらいの焦点距離が使えるのは便利です.まぁ AT-X 107 より多少不利でも AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED のフードを取り除いたものが売っていたら欲しいけど.
このレンズによってできあがりパノラマ画像の総画素数は PanoCell っていうフリーウェアでも計算できます.ぼくは PTGui での最適化後の総画素数をここで紹介しましたが,PanoCell だと簡単に求める事ができます.数値がちょっと異なりますが.
- 全周パノラマ撮影用の画像配置検討ソフト PanoCell
- V-Tails/V-Test/PanoCell
http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~v-tails/delphi/panocell.html
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