春・しまんと・ロングらいど

四万十川バイカーズ・フェスティバル

2000 年 3 月 25, 26 日

2000 年 3 月 四国 3 泊 4 日の旅:その1

概要

2000 年 3 月 26 日に,四国は高知県中村市をスタートして四万十川を遡る「春・しまんと・ロングらいど」というイベントが行なわれました.今回ぼくはリカンベントサイクリングクラブのメンバーと Sat R Day リカンベントで参加しました.

この大会の画期的なところは,細かく用意されたカテゴリーに「リカンベント」のカテゴリーがあることです.この大会はサイクルスポーツ誌が後援なのですが,編集長の宮内さんに多摩川サイクリングロードでお会いしたときに,あの「びわこ一周サイクルマラソン」でのリカンベントライダーに対しての差別的な態度に対しての不満などをとくとくと語って聞いてもらったことがありました.宮内さんは後援する大会などでリカンベントの参加が実現するように助言してくださるとおっしゃっていたのですが,それが本当にこういう形で実現することになったのです.これは参加しないわけには行きません.この大会の関係者の皆さん,そして宮内編集長,リカンベントライダーにこんなすばらしい機会を作っていただき,どうもありがとうございました.

しまんと日記

Sat, 25 Mar 2000

今回は場所が四国の高知だということで,飛行機で行くことにしました.ぼくの Sat R Day リカンベントは飛行機に載せるために,本体を収納することができるスーツケースがあって,走行時にはそのケースに車輪をつけて牽引できるようになっています.まさに飛行機対応トラベルシステム.前の晩に Sat R Day をしっかりケースに収めて,ほかの荷物も準備しました.

リカンベントサイクリングクラブの下國さんとぼくは羽田から飛行機で高知空港へ.空港からバスで高知駅に向かいました.高知で特急に乗り込んだところでむなかたさんと合流しました.中村の駅前で輪行状態を解除する3人,すでに目立ってました.

ホテルで森さん,まんぼうさん,にいくらさん,たいさん,ふくださんと会いました.

他のメンバーはそれぞれ自動車でほんのちょっとだけコースを下見してあるということでした.ぼくと下國さんとむなかたさんはとりあえずチェックインしたら日のあるうちにちょっと走ろうということでホテルから明日の大会の集合場所までリカンベントで並んで走ってきました.

もどってくると他のメンバーと一緒にサイクルスポーツ誌の宮内編集長がいらっしゃっていました.宿泊は別のホテルなのですが,誰かがリカンベントで走っているのをみかけて,すぐに大会の参加者だと分かったということでした.宮内さんの情報では地元では同じ時期に他の自転車関係のイベントがあり,自転車関係の人はそちらの準備で忙しいこともあって,地元からの参加は少ないそうです.気になる参加者数ですが実際は90人くらいだとか.思っていたよりも参加者は多いみたいで安心しました.

皆で夕食の後で温泉に入りました.今夜は明日に備えて早めに休むことにして,宴会は無しと言うことになりました.いやぁ楽しんでます.

Sun, 26 Mar 2000


おのひろきです.ゴールしまして落ち着いたところです.

今回はリカンベントサイクリングクラブのエースむなかたさんがすばらしい走りを見せてくれました.強風にも負けない力強い走りで,ぼくはあっと言う間にむなかたさんは見失いました.40 km 地点を過ぎたあとの一番の難所の峠でもまったく足をつく事無く走り切ったそうです.

コースはなかなか良くてとても気持ちのよいコースでした.一ヶ所だけ厳しい登りがありましたが,ほかの坂は大したことはありませんでした.ただ風がとても強く,ほとんどが向かい風でした.

川を間近に間近に身ながら走る土手の道も,木々の間から遠くに川面が覗く林間の道もとても気持ちよく走れました.増水すると沈んでしまうという沈下橋,柵もなにもない橋を強風のなか渡るのもさほどのスリルを感じるほどではありませんでした.菜の花が咲いて暖かい春の陽気,やはり緯度が低いからでしょうか.

ヨシザワさんの特性パーツでよりレーサ気分にしあげた Vision で激走をみせてくれたむなかたさんは,ヨシザワさんの「もっとこげ」という声をなんども聞いたそうでもう無我夢中でこいだそうです.今回参加できなかったヨシザワさんの無念の声でしょうか,おそろしいですね.

ヨシザワさんに乗り移られたむなかたさん以外のメンバーは,立ち止まって写真を撮ったりしながら,それぞれのペースで楽しんで走ることができました.ただ凍結した冬の北海道から春の四万十川にやってきた森さんは,ちょっと本調子ではたみたいですが,一番春を楽しんでいたのは,冬の間長く自転車に乗れなくて,久しぶりに乾いた路面をみることができた森さんだったかもしれません.

出走前にはサイクルスポーツのカメラマンさんに,リカンベントライダー 8 人でならんで写真撮影してもらいました.その写真はサイクルスポーツのしまんとの大会の特集記事に載るはずでとても楽しみです.

これから閉会式を待ってその後ホテルまでの40kmを走って戻ります.

Mon, 27 Mar 2000

昨日はゴールの後はリカンベント試乗大会でした.沢山の人にいろいろ乗ってもらいました.特にはしゃいでいたのはシマノやサイクルスポーツの取材の人達でした.ちょっとした坂を試してみたり三角コーンでスラロームしてみたり.皆さん他では見ることができないのではないかという笑顔をしていました.

試乗大会が一段落したら,閉会式です.くじ引きはにいくらさんがヘルメットをゲットしました.

その後皆で仲良く並んで復路の40kmを走りました.途中でサイクルスポーツの人が順番に現れて一緒に走りました.それぞれかなりつっこんだ話もできて下圀広報担当も大満足.

ホテルに戻ってとりあえずは食事をして風呂に入って,それから夜の部のために夜の中村の街へ繰り出しました.観光ガイドなどにも紹介されている居酒屋にタクシーで出掛けました.適当に酔っ払ってホテルに戻ったらバタンキューでした.

翌朝の高知新聞には大会を報じた記事があり,カラー写真にはリカンベントサイクリングクラブのエースむなかたさんの雄姿が.記事中でもリカンベントについてちらっと言及がありました.

一番早く宿を出発した札幌へ帰る森さんを見送った後で,ホテルに戻って主発の準備.チェックアウトの時間になっておのひろきにマシントラブル発生.なんとトレーラのタイヤがパンク.しかもチューブは裂けていました.

自動車で帰るまんぼうさん,にいくらさんと別れて,荷物をホテルに預けて,下國さん,むなかたさん,と一緒にトレーラのタイヤのパンク修理のために中村市内の自転車店に.自転車店のご主人が出掛けていたのでとりあえずホイールを預けて中村城に.中村城を見物した後で自転車店に戻るとなんとタイヤのワイヤーが露出してしまっていたのが原因でタイヤ交換も必要とのこと.しかもタイヤもチューブも在庫が倉庫にあったのです!かなり特殊なサイズだと思ったのに.それでなんとかピンチを脱出.はっきり言ってこのとき当人も含めてこんなにきちんと修理できるとは誰も思っていませんでした.

あわてて中村駅にむかってそれぞれ輪行準備.13 時の列車に乗り込みました.するとここでも宮内編集長をはじめとするサイクルスポーツの人たちと合いました.高知空港からの飛行機の便も下國さんと一緒だそうで.高知で皆と別れむなかたさんとぼくはさらに鉄道の旅を先にすすめます.多度津でぼくは乗り換え.そのまま岡山へ迎うむなかたさんと分かれました.

これでぼくのしまんとはおわり.

そしてしまなみ海道の旅につながります.今夜は今治に泊り,明日はしまなみ.残念ながら雨は覚悟しないとならんみたいです.

今治に向かう列車より.

しまんと日記終わり.2000 年 3 月 四国 3 泊 4 日の旅:その2 へ続く...


高知新聞の記事

さてはてこのときのことが,高知新聞で記事になりました.しかも Vision に載るむなかたさんの写真付きでした.

高知新聞 3 月 27 日の朝刊 ふるさとニュースから引用

ふるさとニュース
3 月 27 日

「四万十川バイカーズ・フェス」に県内外から90人 中村市−西土佐村

 春風にのって黄色い花道をサイクリング――中村市と幡多郡西土佐村の四万十川沿いを自転車で走る「四万十川バイカーズ・フェスティバル」が二十六日行われた。県内外から約九十人が参加し、菜の花揺れる春の風景を満喫した。

 県などによる同フェスティバル組織委員会の主催で、一昨年に流域で始まった自転車レンタル「四万十りんりんサイクル」のPRを目的に初めて催された。関係者は「四万十川沿いのコースはこう配が緩く、交通量も少ないためサイクリングには最適。梅やスミレなどあちこちに花が咲きそろった時季の景色を楽しんでもらいたい」と話す。

 コースは中村市具同のトンボ自然公園と西土佐村カヌー館を結ぶ六十キロと四十キロの二部。自転車雑誌での事前の紹介もあって、愛好家が愛車を持ち込んで多数参加。

 あおむけの姿勢でペダルを踏む自転車「リカンベント」に乗っていた川崎市のエンジニアという男性(30)は「シートが倒れてるから楽に走行でき、景色を見るには最高です」。同市佐田の沈下橋では多くの参加者が自転車を降り、「ひゃー、これはきれい」「絵はがきのような…」と笑い合っていた。

 同組織委のスタッフは「このフェスティバルを恒例行事にしたい」と話している。

 【写真】菜の花揺れる四万十川沿いをサイクリング。春風とともに小道を走り抜けた(中村市佐田)

引用おわり

新聞記事の引用について
高知新聞に問い合わせたところ,複製の利用である転載については「新聞紙面の記事,写真のウエブ上への転載は,新聞協会加盟のどこの新聞社でもお断りするような取り決め」になっているということで,許可が得られませんでした.そして高知新聞メディア情報部さまとのやりとりを行い助言をいただいて,今回の様に引用することにしました.


シマノ bike fit press 誌の記事

この大会の後援であった株式会社シマノの営業部発行で自転車店などに置かれる bike fit pres というのもがあるのです.vol. 183 April 200 でリカンベントサイクリングクラブのこの大会への参加メンバーが紹介されました.

サイクルスポーツ誌の記事

この大会の後援であったサイクルスポーツ誌では,2000 年 5 月号でこの大会の記事を掲載していて,142 ページでリカンベント集団が参加したとリカンベントサイクリングクラブが紹介されている.


中村・しまんと情報


2000 年 4 月 29 日作成

おのひろき onohiroki@cup.com

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