最初は接続する為のケーブルがなくて非常に困っていたのですが,現在は市販されているケーブルを入手すれば簡単です.それについては「ページ 5 : Palm OS 機と GARMIN GPS の接続方法まとめ」にまとめました.
日帰りのサイクリングならトラックログが GPS 本体のメモリに入り切らないということも無いんだけど,サイクリングで 2 泊となると,途中でどうしてもトラックログを GPS 本体から「なにか」にダウンロードしたいのです.でも iBook をサイクリングに背負っていく気にはなりません.
そこでなにか小型携帯端末へダウンロードできればいいのですが.
ザウルスではできるそうです.ただしその唯一のソフト「ザウルス用の Garmin GPS用トラックログダウンローダというMOREソフト」もそれほど更新されているということでも無いようです.GPS のためにザウルスを買うというのはあまり良い選択には思えません.(2001 年 3 月 14 日追記)
Windows CE でもできるそうですが,Windows CE 機をこの為に買う気にはなれません.それに Windows PC を持っていないと何かと不便そうだという不安があります.そして,なるべく安価でな端末がいいのです.しかも使っていてあまりいらいらしないような.
PSION か Palm で実際に GARMIN GPS のトラックログをダウンロードしているっていう情報はないものでしょうか?
ここでもう一度必要とされていることをまとめてみましょう.
「Palm OS 機とハンディ GPS を繋ぐのは,あまり意味がない.なぜなら Palm OS 機でできる程度のことはハンディ GPS でできるだろうから.」
という話がある.その通りかもしれません.しかし現実にはハンディ GPS の内蔵のメモリ容量は有限で不十分なので,数日の行動のログをとるには何かにつながなければならないのです.そのときにもっとも簡単な装置が Palm OS 機だと思うのです.
Palm と Garmin の組み合わせについては PalGar というソフトウェアがあるようですが,使ってるって話は聞いたことないですね.
他にも数種類ありますが,PalGar は名前がなんですが,もともとの開発者は Mac / Palm / Garmin な人であったようだし,フリーウェアだし要求条件は満たすようだから,最初にこれを試すことにする.
Garmin GPS を PC に繋ぐケーブルと Palm OS 機をモデムと接続するケーブルを,コネクタ変換アダプタを介して接続すれば良いらしい.また PC と Palm 機をシンクロさせるための HotSync ケーブルを使う場合はクロスアダプタを利用すればいいらしい.そして,それらで動作確認ができたらライトスタッフにそのケーブルとアダプタ類をまとめて送れば,シンプルなケーブルに作り直してくれるようだ.
(10/12)Palm OS 機なら Visor と,思っていたのですが,そもそも Visor 用にはあまりシリアルケーブルというものが無いみたいですね.Visor 用 USB HotSync ケーブルは普通に売っていても,シリアル HotSync ケーブルは入手が難しいみたい.シリアル接続クレードルは PC 側から電源を取るようになっているので,PC 以外に接続しても動かないことがあるとか.Mark/Space というところの DataCord というシリアルケーブルがそろそろでるらしいです.ATL Technology ということろが Visor 用のコネクタ類を売っていてシリアルケーブルも扱っている!これを入手すればいいのではないかしら?
Palm III ユーザのすすむくんに協力してもらって GARMIN GPS III+ との接続テストを行いました.GPS III+ に PC 接続用のケーブルが付属しています.そしてすすむくんは Palm III 用の HotSync 用のシリアルケーブルを持っていました.そこで D-sub 9 pin のクロスアダプタと,D-sub 9 pin のジェンダーチェンヂャー(オス/オス)を買ってきて,GARMIN の PC 用ケーブルと HotSync ケーブルを接続し,それを使って GARMIN GPS III+ と Palm III を接続しました.
さっそく PalGar を Palm III にインストールしてみました.難しい設定はとくになく,あっさりデータ転送ができました.しかしよくよく見てみると,PalGar はトラックデータの扱いがよわくトラックデータを転送した一度分のデータをバッファに保持して,それをまた GPS 側にアップロードする機能しかないようです.これでまぁ最低限のことはできるのですが,やはりいくつかのトラックデータを Palm 側にダウンロードして管理できる機能が欲しい物です.Internet で検索してみて,GPilotS というソフトウェアがあったので,そっちもダウンロードして試してみました.そちらは,複数のトラックデータをカテゴリ分けして管理できるようです.使い方も簡単です.トラックデータを画面に簡単な線画として表示することもできます.これでぼくが求めていることはできるようです.Palm m100 という一番廉価な物は,シリアルホットシンクケーブルも付属なのだそうなので,これを買えばすぐに使えるというワケです.しかしぼくの好みの問題でここは Visor を買おうと思います.Visor はシリアルインタフェースが出ていなくて USB の信号がポートからでているみたいです.ですからシリアルケーブルはコネクタなどに信号変換の為の回路を内蔵する必要があるのですね.そういったケーブルがすでに米国では通販で購入できるということなので,ここはそのケーブルを通販で購入することにし,Palm OS 機は安くて,機能的にもすぐれた Visor を購入しようと思います.
月曜日(10 月 16 日)に Handspring Visor を購入しました.
ATL Technology の Visor 用 HotSync シリアルケーブルも入手しました.月曜日の昼間にメールで注文したら,深夜には返事が来て,木曜日には届きました.さっそく Garmin GPS III+ との接続テストをしてみましたが繋がりませんでした.Visor 上の GPilotS というソフトを Host モードにして,シリアルケーブルで Mac に接続して GPSy と接続してみました.シリアルのラインモニタを見ると,GPilotS は機種名をリクエストされて,GPilotS だと答えています.しかしその後はうまく通信できないようです.GPilotS は GPS II+ だと名乗るモードもあるのでそれも試しましたがうまく行きませんでした...
結論:「ATL Technology の Visor 用 HotSync シリアルケーブルはそのままでは,GPS の接続には使えない.」
ばいばい,Visor!
明日はもう持ち歩かないよ.
ちなみに パームコンピューティング株式会社の m100 だったら,付属の HotSync シリアルケーブルで行けるのではないかなってぼくは思います.
@nifty の FGPS ( GPS のフォーラム) に報告をしたところ,シリアルが TTL レベルであるからして MAX3221 というのを使ってレベル変換しているらしく(注:おのひろきにはなんのことかわかりません),MAX3221 が必要とする電源をシリアルポートを流れる信号を整流して電源にしているということが分かりました.ですから,PC と繋いで HotSync するときには,MAX3221 は PC 側から電源供給されているのですが,GPS を繋いだ場合は GPS 側からの電源供給がないので,動作しないのです.そういうことなら外部からエナジーを注入してやればよろし,ということで,乾電池による外部電源を加えることになりました.たぶんこれで GPS と繋げられるようになることでしょう(???).
ATL Technology Visor HotSync Serial Cable に電池を繋ぐ実験はうまくできませんでした.
自作ケーブルでハンディ GPS ユニットと Visor を接続している WAC さんに,メールを書いて相談したところ,
コネクタの手持ちがないから,作って上げることはできない.
すぐに Mark/Space からケーブルが出荷される.
Mark/Space のケーブルがもし動作しない場合は,またケーブルを作る.
ATL のケーブルを送付すれば作り直してくれる.
とお返事をいただきました.ぼくは Mark/Space DataCord HS を試すことにしました.これは 11 月中旬に第 2 ロットが出荷されるそうです.すでに注文しましたが,まだ入手できていません.VisorCentral.com では,Mark/Space DataCord HS, GARMIN GPS III+, GPilotS の組み合わせで動作したと 10 月 31 日付けで動作報告があがりました.これでケーブルさえ入手すれば,なにも心配いらないってことになります.あとはケーブルを入手したらぼく自身の動作確認報告をするだけです.
(11/30)注文中の Mark/Space DataCord HS は第二ロットの出荷は 12/15 になるようです.
(2000/12/13)注文中の Mark/Space DataCord HS は第二ロットの出荷は 12/15 になるって話だったのに,12/20 に延期されてしまったようです.
(2000/12/26)2 DCH-M9 were shipped to you on 12/21/2000.
と Mark/Space Softworks からメールが来ました...
(2000/12/27)Mark/Space から DataCord HS DCH-M9 が届きました.このケーブルは,コネクタ内に回路を納めてあるので,ケーブルの途中にはなにもありません.念の為に Dsub 9 pin コネクタ側を空けてみたら,実はそこにはコンデンサらしきものが一個ついていました.コネクタを他のコネクタに付け直す場合は注意が必要ですね.
(2000/12/28)DataCord HS で接続テストを行いました.Visor を GPS III+ に接続するには GPS III+ に付属していた PC 接続用のケーブルと DataCord HS を繋ぐだけでした.特に変換コネクタなどは必要ありませんでた.GPilotS での動作確認は問題ありません.
Mac と Visor を DataCord HS ケーブルで繋いで,GPilotS をホストモードで動かし GPSy からデータ転送するテストは,まだおこなっていません.それには,変換コネクタ(ジェンダーチェンジャー)などを追加で買わないとなりません.
Mark/Space DataCord HS DCH-M9 は GPS との接続に使えます.
DataCord HS は 2000 年 12 月 28 日の時点で普通に購入することができて GARMIN GPS にしようできる唯一のケーブルだと思います.ライトスタッフさんの試作品に比べると,D-sub 9 pin コネクタにさらに PC-GARMIN 接続ケーブルをつなぐので,携帯性にはすぐれません.汎用性はあります.D-sub 9 pin コネクタを付け換えるような工作をするにはコネクタ内のコンデンサらしき物を,変わりにつけるコネクタ側にもつけなければならないのではないでしょうか.
(2000/12/30)でも Visor の GPilotS を Host Mode にして iBook の GPSy と接続させようとしたところうまく行きませんでした.Visor で HotSync が起動してしまいます.DataCord HS にかぎらず GPilotS の Host Mode で PC や Windows とうまく接続できないという話はあるようです.ちなみに Visor の GPilotS を Host Mode にして GARMIN GPS III+ がわからデータをリクエストしたり転送したりすることはできるので,GPilotS の Host Mode が DataCord HS でまったく使えないということではないようです.さてどこがおかしいのでしょう.
(2001/01/03/16)Mark/Space DataCord HS DCH-M9 は Visor, Visor Deluxe と Visor Prism では動作するが,Visor Platinum では 2001 年 3 月 16 日の時点では動作しない.その理由なども,Mark/Space DataCord のページで説明されている.
(2001/04/04)Mark/Space DataCord HS シリーズに新しく Garmin GPS に接続するためのケーブルが追加されます.DCH-GA は GPS 12 シリーズや GPS II+ や GPS III+ へ接続するためのケーブルで,DCH-GE が eTrex シリーズや eMap に接続するためのケーブルです.これで Visor を Garmin に接続するには,単にケーブルを購入するだけで大丈夫ということになります.
(2001/01/05/22) DCH-GE と DCH-GA が届きました.試してみましたがちゃんと動作します.
結論: Visor で Garmin GPS を使うには Mark/Space DataCord HS DCH-GA もしくは DCH-GE を買うというのが正解です.
(2000/12/14)気が付いたらライトスタッフさんで,GARMIN GPS を Visor に接続する為のケーブルを販売開始していました.さっそく注文しようとコンタクトしたのですがこれの回路は eTrex などの e シリーズの GPS には対応しているのですが,ぼくが使っている GPS III Plus などには対応できないとか.うーん非常に残念.eTrex なら完璧かというと,実は GPSからVisorへのNMEA送信のみに対応しているとの事で,Visor でのナビゲーションシステムとかリアルタイムでログを取るということはできても GARMIN GPS のウェイポイントトからトラックログなどを Visor にダウンロードすることはできません.
(2000/12/18)試作品で GPS III Plus に対応した Visor 用ケーブルが存在します.これはライトスタッフさんのご厚意でぼくがテストで使わせていただけることになりました!
(2000/12/21)ライトスタッフさんの試作品のケーブルによって,見事に GPS III Plus から GARMIN のプロトコルでトラックデータなどを Visor で動いている GPilotS というソフトで読み書きすることができるようになりました.
(2000/12/28) 結論:RIGHT STUFF, INC. さんの試作のケーブル Visor Cable For handspring Visor はきちんと動作する.
ケーブルの途中に小さなケースがつきますが,それでも携帯性をそこなうほどではなく,使いやすいケーブルだと思います.しかし現在の試作品では GARMIN GPS と Visor を接続するためだけのケーブルなので,本格的に使うには,なにか他の方法で Macintosh と Visor を接続する方法も考えなければならないでしょう.ライトスタッフさんからは,GARMIN GPS と Visor との接続専用ではなく汎用性をもたせた形で,かつ安価に提供できる方法を検討しているということです.
(2000/6/28)実は RIGHT STUFF, INC. さんの試作のケーブルを壊してしまいました.使い方が荒かったので断線してしまったのです.正直に壊してしまいましたと連絡したら,修理して下さるということで,一度送り直しました.Visor Platinum では Mark/Space DataCord HS シリーズが 2001 年 6 月の時点では動作しません.今回は単に修理するだけでなく Platinum でも動作できるような対策をしてくださいました.また断線の心配がないように,基盤を樹脂で封じてあります.ぼくのところではPlatinum では動作確認できませんでしたが, RIGHT STUFF, INC. さんで Visor Platinum を購入して動作確認したところ問題なかったということです.市販されるのが楽しみです.
(2000/12/14)さてこれでサイクリング中に GPS III Plus のメモリがいっぱいになってしまうという心配はしなくて良いことになりました.出先で簡単に Visor でトラックログのバックアップがとれます.これを Mac のソフト GPSy に転送するには,Visor から GPS III Plus に転送して,さらにそれを Mac に転送する必要があります.これはシリアル転送で行うので非常に時間がかかります.Visor の GPilotS を Host モードにすれば Visor から Mac に直接データを送ることができますが,そのためにはさらに Visor と Mac をシリアルで繋ぐケーブルが必要なのです.先に入手してある ATL のシリアルシンクケーブルはこれには使えませんでした.
そもそも GPS III Plus とは 4800 bps という低速でシリアル接続しなければならないのですが,Visor から Mac は USB で HotSync できるのですから,GPilotS のデータを HotSync したあとで GPSy 形式に変換すればいいのではないでしょうか?GPilotS のトラックデータは TrkDB-GPil.pdb というファイルです.これは通常はバックアップされないようなので,メモり管理の Palm ウェアでバックアップフラグをオンにします.そのあと HotSync すると Mac のハードディスク上に TrkDB-GPil.pdb というファイルができます.これをなんとかして GPSy 形式に変換したい...という話を NIFTYSERVE の GPS フォーラムでしていたところ,Nowral さんが MacPerl でそれを実現しようという事に.
さっそく MacPerl のスクリプトをいただいて試してみましたが,簡単に TrkDB-GPil.pdb を GPSy の Track データに変換することができました.
こうしてぼくはいろいろな人のご厚意でなんとか GARMIN GPS III Plus / Visor / iBook での「サイクリングで GPS のログをとって管理しちゃうぞ」っていうシステムを実用レベルまで持ってこれることになりました.
(2000/12/26)GPilotS が 4.4pre2 から更新されて 4.5 beta4 になりました.Nowral さんの MacPerl のスクリプトも更新されました.これによって,Visor を HotSync して Mac のハードディスク上にできる GPilotS 4.5 の TrkDB-GPil.pdb を GPSy 形式に変換できます.GPilotS 4.4 と GPilotS 4.5 では eTrex や eMap に対応したのと当時に TrkDB-GPil.pdb の形式が変わったために,変換ツールも更新する必要があったのです.
(2000/12/30)Nowral さんのページで GPilotS 4.5 のデータを GPSy 形式に変換するツール GPil2GPSy4.5 が公開されました.
(2001/05/02)GPilotS Version 4.5 beta 7 がダウンロード可能になりました.まだ GPilotS の web ページでは公開されていませんが,GPilotS のメーリングリストで,作者からアナウンスがありました.eTrex Summit, Vista などに対応したようです.
(2003/01/21)GPilotS Version 5.1 beta 2 がダウンロード可能になりました.まだ GPilotS の web ページでは公開されていませんが,GPilotS のメーリングリストで,作者からアナウンスがありました.[ 2003/01/20 付けの日誌 ]
[ 小型携帯端末(Visor)への GPS トラックログのダウンロード 参考 Link 集 ]
2000 年 10 月 12 日作成 / 2003 年 1 月 21 日更新
おのひろき onohiroki@cup.com