2004 年 1 月の履歴(もしくは日誌)


2004 年 1 月

1 月 28 日

自転車の速度 / 道路交通事情

電動アシスト自転車では,人力とアシスト力の比率が,速度に応じて定められています.人力に対してアシスト力の比率は時速 15 km 未満では 1 対 1.それ以上の速度では,アシスト力の比率が小さくなり時速 24 km 以上では,アシストが働かなくなります.

この事から自転車の通常の速度は時速 15 km くらいまで.場合によってはスポーツでない自転車の運転でも 24 km くらいまでの速度が必要になりうるという前提があるのではないかと読み取れます.

だから時速 24 km 以上で車道を走行していれば,あの自転車は飛ばしているなぁっていう事になるのかもしれません.

では,自転車は法令での速度制限がどうなっているかですが,これは他の車両と同じで,交通標識に従うことになります.交通標識によって速度制限されていない一般の道路なら道路交通法で車両に対して定めている時速 60 km が制限となるでしょう.

よく知られているように,原動機付自転車は,時速 30 km 制限です.この制限と自転車の事情を比較すると矛盾を感じると思います.

これは,原動機付自転車の事故が多いみたいだから速度制限をきつくしてみようっていう,場当たり的な事をしてきたからであって,よくよく考えた上で時速 30 km 制限となった訳ではないと思います.

自転車が自転車通行可の歩道を通行するときは,歩道の車道よりを徐行して通行することができるとあります.原則は自転車は車道を走行することになっていますが,一部の歩道で自転車の通行をみとめて,その場合は徐行して通行することと定めた訳です.歩行者と歩道上で混在するので,歩行者が歩くところを確保する為に,自転車は車道よりと定め,それでも十分でないのは明らかだから,徐行することってなっているのだと思います.

自転車の通常の速度が時速 15 km くらいで,歩行者がすたすた歩いて時速 4 km とかだと思うので,徐行した自転車は時速 4 km くらいが適当なのでしょうか.

自転車が歩道を通行するときに,車道に対して右側の歩道でも左側の歩道でも区別なく通行できるようです.その場合,車道よりを進行すれば対向する自転車があれば正面衝突になりそうです.でもそもそも歩道を通行している自転車は徐行しているのですから,正面衝突の危険はないはずで,対向自転車がある場合は,周りの状況を確認した上でゆっくり回避すれば済む訳です.

自転車が歩道をびゅんびゅん走行するのは,歩行者の権利と安全を削りとることです.

車道では自動車が自転車の権利と安全を削り,歩道では自転車が歩行者の権利と安全を削る.日本の道路交通事情は,弱者の権利と安全を削るという原則で形成されていて,それは本来の弱者優先という原則からかけ離れたものになってしまっています.どうしてこうなってしまったんでしょうか.

今回は十分に調べごとをしていません.間違いがあれば指摘してください.

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しらすさん,間違いのご指摘ありがとうございました.

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