2004 年 3 月の履歴(もしくは日誌)


2004 年 3 月

3 月 31 日

第 1 回自転車パレードを終えて

第 1 回自転車パレードを 3 月 27 日土曜日に行った.杉並区から中野区まで 7 km ほど青梅街道を自転車で走りながら,自転車と自動車の運転者の相互理解によって道路交通環境の改善しようとアピールしました.

ネットワーク上で,自転車と道路交通について,さまざまな意見交換がされました.そういう場はいろんなところにあると思います.でも,そこでの議論がどれだけ実社会に反映されたでしょうか.自転車乗りだけで,自転車と道路交通について考えるのではなくて,もっと沢山の人で考える必要があると思うのです.趣味やスポーツとして自転車に乗るひとだけでなく,近所の買い物にしか自転車に乗らない人,またまったく自転車には乗らないけど,自動車を運転し,車道を自転車と共有している人,歩道を歩いていて,自転車と歩道を共有している人.そう,全ての人と道路交通について考えてみたいと思ったのです.

ネットワーク上での議論だけでなくて,実際になにか行動を起こしたいという人が「もっと自転車を!の会」という形であつまり,いろいろなアイディアの中から最初に実行できたのが「自転車パレード」でした.

すでに同じような行動として,クリティカルマスライドがあります.これは海外での市民運動のようなものだと理解しています.これを日本に持って来て,東京では渋谷などで実行されているようです.
ぼくがこれに最初に誘われたときに違和感を感じたのは,誰が責任者でもなく,「自然発生的に生じた現象である」とうクリティカルマスライドの定義にこだわっていた点と,車道を自転車で埋めて走るという道路交通ルールとの整合性の悪さでした.実際に渋谷でその集団が走行しているのを見たときには,決して危険行動という印象はなく,あの数で走るのであれば,むしろ 1 車線を占有し,自動車と一緒に渋滞の中を走るのは合理的なのではないかとさえ思いました.

「自転車パレード」は,クリティカルマスライドとは違ったやり方を模索しますが,クリティカルマスライドを否定するという訳ではないのです.いろいろなやり方があって良いと思いますし,ひとつのやり方として「自転車パレード」がクリティカルマスライドと別にあっても良いと思います.

では,ぼくらの自転車パレードがそれとどう違うかですが,まず責任を負う主催者があるということ.それゆえに議論の場と団体としての方向性と主張をまとめる事ができること.そして,法令との整合性です.

道路交通ルールと合致しない,自転車で車道を占有するクリティカルマスライドのような方法をとらなくても,法律で定められた範囲で,できることがあると思ったのです.自転車パレードは「集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例」という条例に基づいた行動として,警察庁で許可をとりました.これはつまりデモ行進の手続きです.今回は徒歩でのデモ行進ではなく,自転車での行進という事で,実際に許可をとるまでに警視庁の担当者ともいろいろ情報交換がありました.また公園を集合場所として使用する為に,杉並区役所からも許可をとりました.

この時に,主催者の代表や当日の現場責任者の氏名や連絡先は届け出に必要でしたが,参加者の個人情報は必要になりませんでした.

デモ行進と聞くと,あまり良い印象を持たない人もいるかもしれません.しかし,ぼく達の自転車パレードは,そのような印象のものとはまた違ったものに見えるのではないかと思います.

今後はもっと参加者を増やして行きたいです.その時に,スポーツや趣味として自転車に乗っている人だけでなく,もっと広くいろんな人を巻き込みたいし,家族連れなどが安心して参加できるものにしたいです.そして,アピールのしかたももっと考えなければなりませんし,どのようなメッセージを出して行くのかなども,まだいろいろ議論しなければならないと思っています.

今回は,実際には「自転車パレード」の手続きと実行方法を確認しただけかもしれませんが,それが成果であり,今回は成功でした.反省点もいろいろ出ましたが,それはこれからひとつづつ解決して行きたいです.

何か特別な事をしようとしているとは思っていません.どうにかならないものかという思いを,つぶやいていても仕方が無いので,どうにか思いを形にしたいと.それだけです.

「もっと自転車を!の会」のもともとの発起人はガニメアンさんです. 「自転車パレード」の責任者は,まきさんが引き受けてくれました.警視庁や杉並区役所での実際の手続きはまきさんのおかげで間に合いました 警視庁へ出向いての事前打ち合わせでは,面会の約束の取り付けやこちらからの趣旨説明など多くの部分をこぐさんにやって頂きました. 当日は自動車を一台用意しようということで,まめさんに車を出していただきました. 自動者につけるバナーは木村さんに制作して頂きました. 中心になって活動してくださったみなさん,参加者の皆さん,お疲れさまでした.またやりましょう.

参加者の日記もしくは Weblog など:

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