2004 年 4 月の履歴(もしくは日誌)


2004 年 4 月

4 月 9 日

原付自転車の微妙な立場

自転車は日本の道路交通の軽視され,歩道でも車道でも邪魔者扱いされがちですが,原動機付自転車も同じように邪魔者扱いされがちのようですね.

原動機付自転車の制限速度が 30 km/h なのは妥当かどうかという議論はもっとされても良いかもしれません.原動機付自転車の事故が増えて問題になったときに,ヘルメット着用の義務と一緒に制限速度 30 km/h も導入されたんではなかったでしょうか.事故が増えたら制限するって感じで,本当に良く考えてそう決めたのかは疑問があります.ヘルメット着用の義務化は賛成ですが.

さて,制限速度を守って走る原動機付自転車では,周囲の自動車の流れに乗れないので,あぶないのではないかという話題が,読売新聞の大手小町の発言小町っていうコーナで話題になっています.これは,もりさんやいっとくさんも取り上げていますね.

極端な意見では,危険だから「都市部では原付に乗らないで欲しい。」なんてのがありました.

なぜ危険なのでしょう.原動機付自転車と,自動車が車道を共有するときに,危険な状況になるのであれば,まず両者がルールを守る事,次にお互いにゆずりあいの気持ちを持って,お互いの安全に気をつけて走る事が大事なはずです.

弱者優先の原則からしたら,制限速度を守って走る原動機付自転車を自動車が追い越すときには,すれ違うのに十分な距離を確保する義務が自動車側にあるはずです.それが出来ないのであれば,自動車が追い抜くのを待てばよいのです.

原動機付自転車と自動車は対等で,なにも速度が出せる自動車が優先なわけではないのです.

  • 安全に追い越す事ができないときには,無理に追い越さないで,安全に追い越し出きる状況になるまで待つ.

たったそれだけの当たり前のことができれば,ずいぶん違うのではないでしょうか.危険な状況を考えるときに,弱い者を排除したり,弱いもの(遅い車両)を強化する(速度を上げる)という対策でなく,もっと他の対策も考えられないでしょうか.まずルールを守る事と,譲り合いの気持ちを持つ事.

追い越しが出来ないときに無理に追い越さなかったら渋滞になるのは問題ではないと思います.それを問題にして,追い越されるという弱い立場の原動機付自転車の安全マージンが削られる事があってはならないし,まして,原動機付自転車を排除しようなどというのは間違っていると思います.

ちなみにぼくは原動機付自転車の運転免許を高校卒業と同時に取得しました.でももう免許は期限切れです.平成 11 年までだったのですが,必要無いので更新しませんでした.

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