2006 年 11 月の履歴(もしくは日誌)


2006 年 11 月

11 月 1 日

iPhoto と GPSPhotoLinker と Flickr

ハンディ GPS を持ち歩きながらデジタルカメラで撮影.デジタルカメラで撮影した画像には撮影時刻が記録され,GPS のトラックログには,時刻と位置情報が記録されます.だから時刻をキーにしてある画像を撮影した時刻の位置情報が分かるわけ.その関連付けを自動で行い,画像ファイルに位置情報を書き足してくれるのが GPSPhotoLinker という Mac OS X 用のソフトウェアです.無料で使えます.iPhoto で画像を管理し,GPSPhotoLinker で位置情報を付加して,Flickr にアップロードする手順をまとめておきます.Flickr は位置情報に対応したので,地図の上に写真を配置したり,写真と地図をリンクしたりといったことができるようになりました.

Flickr の写真の位置情報の利用の例
2006-09-08 Portland, OR - a photoset on Flickr
http://www.flickr.com/photos/onohiroki/sets/72157594324941014/
Flickr: Explore geotagged photos from your 2006-09-08 Portland, OR set on a Map
http://www.flickr.com/photos/onohiroki/sets/72157594324941014/map/

まずは GPS の軌跡データ(トラックデータ)を GPX 形式で保存しておいて,それを使ってデジタルカメラで撮影した画像に位置情報を埋め込みます.GPSPhotoLinker を使えば簡単に複数の画像を一括処理できます.

iPhoto で画像を整理している場合,GPSPhotoLinker で位置情報を付加してから iPhoto に画像を取り込むのが確実です.この場合 iPhoto で画像を選んでから iPhoto の「写真」メニューから「情報を見る...」を選び,表示されたウィンドウで「露出」タブを選ぶと,ウィンドウ下部に GPS 情報が表示されます.緯度経度,そして高度が表示されます.いつのまにか iPhoto では位置情報に対応していたんですね.(現在使用しているのは iPhoto 6.0.5).

デジタルカメラの画像を iPhoto で直接読み込んで整理している場合は,iPhoto と GPSPhotoLinker を同時に起動します.

GPSPhotoLinker は起動するとウィンドウ右下に白い四角い領域があります.この領域に iPhoto で複数の画像を選んで,ドラグ & ドロップします.

GPSPhotoLinker のウィンドウの上側のツールバーから Load Tracks っていうのをクリックして,GPS のトラックログを選びます.トラックログは GPX 形式で保存されている必要があります.トラックログは 1 個だけでなく複数登録しておけます.

GPSPhotoLinker のウィンドウの上側のツールバーから Time Zone を選んで時間帯を設定します.日本で撮影した画像を日本で処理するなら「Use this computer's time zone settings: +0900 GMT」っていう項目にチェックをいれます.

GPSPhotoLinker のウィンドウの左側の「Batch」を選んで,ウィンドウの左側下の「Batch save to photos」を選べば,複数の画像に一括して位置情報を加えることができます.

細かい設定は特に必要無いと思いますが,ぼくは Batch 処理の時には Link to: Time weighted average point ってのを選択しています.

つまり,GPS のトラックログも連続したデータではなく,数秒おきだったり数分おきだったりとびとびの時刻が記録されているので,写真を撮影した時刻の位置情報はその時刻の前後の時刻の記録から算出するわけです.

これで画像ファイルの EXIF と呼ばれる領域に緯度経度といった位置情報が埋め込まれます.

GPSPhotoLinkerでの作業はこれで終わり.

iPhoto 側では,それぞれの写真にタイトルやコメントを付けたりして整理しておきます.

iPhoto から Flickr へのアップロードは「iPhoto plugin for Mac OS X」という専用のツールがあります.Flickr へのアップロードツールは Flickr Tools ページにまとめられていて,そこに iPhoto plugin for Mac OS X も紹介されています.これをインストールしておきます.

Flickr に画像をアップロードする前にあらかじめ Flickr で画像の位置情報を利用する設定しておくのが良いです.次の URI のページから設定ができます.位置情報を自動的に公開するかどうかという設定で,自動的に公開する,つまり YES にチェックを入れておきます.

iPhoto 側で複数の画像を選択,またはアルバムを選択してから,「ファイル」メニューから「書き出し...」を選びます.iPhoto plugin for Mac OS X がインストールされていれば,ここで現れるダイアログウィンドウに「FlickrExport」というタブがあるので,それを選択します.Flickr にアクセスするために ID やパスワードの入力をし,画面右下の「書き出し」ってボタンをクリックすると,画像が Flickr にアップロードされます.「書き出し」ってボタンをクリックする前に画像にタグ付けしたりできますが,アップロード後にも Flickr 側で編集できるので,良くわからなければとりあえずアップロードしちゃえば良いでしょう.

このように作業をすれば,上で示した例のように地図と写真をリンクしたりといったことが Flickr で実現できます.

Flickr が利用するのは米国 Yahoo! の地図であって,米国とかカナダなら詳細な地図が利用できるけど,日本の地図なんかは全然詳細ではないので,日本から Flickr の位置情報を利用する機能を試しても,あまりおもしろくないかもしれません.日本ならやっぱり Google Maps かな.てなわけで次回は Google マップ を利用する方法を考えてみましょう.

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