2012 年 2 月の履歴(もしくは日誌)


2012 年 2 月

2 月 25 日

Aperture と Catapult と Capture NX 2 と

Aperture は写真の整理には特に優れたアプリケーションだと思います.がんがん沢山写真撮る人には良いですよね.

一方で RAW ファイルを処理するのは Aperture 以外にも優れたツールが沢山あります.Nikon のカメラなら Nikon Capture NX 2 とか.Capture NX 2 ではレンズに応じて最適化された処理ができるとか,倍率色収差補正がおまかせで良い具合にできるとか,低照度で撮影した時のノイズの低減が良い感じとか.あとカメラで設定したピクチャーコントロールを反映させたいとか."

Aperture では RAW の処理を別ツールで実行する方法は特に用意されていません.Master を書き出して,別ツールで処理後に処理済の画像ファイルを再び取り込まなければなりません.これはけっこう手間です.

そんな手間を半自動化してくれるのが Catapult っていうプラグインです.手まずは Catapult をインストールします.ホームのピクチャーフォルダの中に「Drop Folder」,「Pickup Folder」,「Settings」の3つのフォルダを作ります,ここは前の記事を参照してください

まずは先にAperture と Catapult と Snapseedの説明の記事を読んでください.

画像付きの説明のページへ
Aperture と Catapult と Snapseed と
Aperture と Catapult と Capture NX 2 と

次に Capture NX 2 を起動します.

「バッチ」メニューから「バッチ処理の実行…」を選びます.

「監視フォルダ」のタブを開き,監視フォルダに先ほどの Drop Folder を指定します.

保存するファイル形式は TIFF か JPEG を選びます.

さらにバッチ処理でどのような処理をするのか処理を指定できます.これは Capture NX 2 の機能で画像処理の設定を別ファイルに保存しておけるので,それを指定します.Catapult の説明では,先に作った 3 つのフォルダの「Settings」に保存するのが推奨されています.

保存先は Pickup Folder を指定します.

これで「OK」をクリックしておけば,監視フォルダにファイルを保存すると Capture NX 2 がバックグラウンドでバッチ処理を自動で行います.

次に Aperture 側です.

Aperture に RAW ファイルを取り込みます.

取り込んだ RAW ファイルを複数同時に選んで,「写真」メニューから「プラグインで編集…」を選び,Catapult を選びます.

Catapult の Window は上半分が Aperture からの書き出し,下半分が Aperture への再取り込みの設定です.

まずは Catapult の Window の右側なかほどに「Interactive」と「Batch」の切り替えボタンがあるので,今回は「Batch」を選びます.

次に上半分の画面の Drop to: で Aperture から書き出すフォルダを指定します.最初に作った Drop Folder です.

次に「Export All」ボタンを押すと Drop Folder に複数の RAW ファイルが書き出されます.

Drop Folder に複数の RAW ファイルが書き出されると,そこを監視している Capture NX 2 がバッチ処理を開始します.Capture NX 2 に切り替えればバッチ処理が行われているのが確認できますが,そのままバッググラウンドで処理させてもかまいません.もし Capture NX 2 をあらかじめ起動していない場合は「Export All」ボタンを押した後で Capture NX 2 を起動してバッチ処理してもかまいません.

Capture NX 2 によるバッチ処理が終わったら Catapult の Window の右下の「Import Batch」ボタンをクリックします.すると Capture NX 2 で処理済みのファイルが Apreture に取り込まれます.

Aperture に戻ると編集前の画像と,編集後の画像がスタックでまとめられています.編集前と編集後のそれぞれの画像は Aperture では別々のマスターファイルを持つ別画像です.Catapult プラグインの機能で自動的にスタックにまとめられるのが便利で,複数のファイルを処理する場合は必須の機能だと思います.

このように Catapult プラグインを利用すると Aperture から Capture NX 2 などの別の RAW 処理アプリケーションソフトウェアが便利に使えます.もともと Catapult プラグインは Aperture で Capture NX 2 などの RAW 処理をする別ソフトを利用するためのプラグインで Capture NX の他にも DxO Optics Pro, Adobe Camera Raw での利用が想定されています.

画像付きの説明のページへ
Aperture と Catapult と Snapseed と
Aperture と Catapult と Capture NX 2 と

http://onohiroki.cycling.jp/tb/tb.cgi/weblog_d20120225n2 TrackBack

Aperture と Catapult と Snapseed と

Aperture 用のプラグイン,Catapult を紹介します.
iPhone 用人気画像処理アプリの Snapseed の Mac 版が出ています.これを Aperture から使うにはどうしたらよいでしょう.Aperture には「外部フォトエディタ」に画像処理アプリケーションプログラムを指定して,外部フォトエディタで画像を編集する機能がありますが,そのときに使えるファイル形式は TIFF と PSD だけです.Snapseed を外部フォトエディタに指定しても TIFF や PSD では保存できないので,編集結果をそのまま Aperture に再読み込みできません.

また TIFF や PSD ファイルでなくて RAW ファイルを外部アプリケーションプログラムで処理したいという要望もありますよね.でも外部フォトエディタの機能では RAW は扱えません.

これらの問題を解決するのが Brush Pixel Catapult です.

まずは Catapult をダウンロードしてインストールしてください.無料で試せるトライアル版があります.ぼくはバッチ処理もできる Catapult を購入しましたが,RAW の処理をバッチ処理するのでなければ Catapult Lite で良いかも.

Catapult のインストールができたら,次に 3 つフォルダを作ります.どこに作っても良いのですが,ぼくはホームの中の「ピクチャ」フォルダの中に作りました.それぞれ名前は「Drop Folder」,「Pickup Folder」,「Settings」とします.

Drop Folder
Aperture から Catapult プラグインで RAW ファイルを保存する場所
Pickup Folder
別ツールで処理したファイル(TIFF とか JPEG)を保存する場所
Settings
画像処理の設定ファイルを保存する場所
画像付きの説明のページへ
Aperture と Catapult と Snapseed と
Aperture と Catapult と Capture NX 2 と

次に Aperture 側です.

Aperture に RAW ファイルを取り込みます.

取り込んだ RAW ファイルを選んで,「写真」メニューから「プラグインで編集…」を選び,Catapult を選びます.

Catapult の Window は上半分が Aperture からの書き出し,下半分が Aperture への再取り込みの設定です.

まずは上半分の画面. Open with: で画像編集に使うアプリケーションソフトウェアを指定します.

ここでは Snapseed.app を選びます.

次に Drop to: で Aperture から書き出すフォルダを指定します.最初に作った Drop Folder です.

「Export」ボタンを押すと Drop Folder にファイルが書き出されて,Snapseed でファイルが開かれます.

画像の編集が終わったら,Pickup Folder にファイルを保存します.この時に保存形式は JPEG でかまいません.外部フォトエディタが Snapseed 以外なら TIFF とか Aperture が取り込めるファイル形式なら良いでしょう.

編集済画像が保存できたら Snapseed を閉じて Catapult の画面に戻ります.

次に Catapult の下半分の画面です.

「Stack imported images with masters」にチェックを入れて,「Import Edit」ボタンをクリックします.

これで Capapult での作業は終わりなので,「Done」ボタンを押して Aperture に戻ります.

Aperture に戻ると編集前の画像と,編集後の画像がスタックでまとめられています.編集前と編集後のそれぞれの画像は Aperture では別々のマスターファイルを持つ別画像です.

このように Catapult プラグインを利用すると Aperture から Snapseed などが便利に使えます.Snapseed のような画像処理ソフトの他にも Nikon Capture NX 2 などの RAW 処理を行うアプリケーションソフトウェアでも Catapult プラグイン は便利です.もともと Catapult プラグインは Aperture で Capture NX 2 などの RAW 処理をする別ソフトを利用するためのプラグインですし.

画像付きの説明のページへ
Aperture と Catapult と Snapseed と
Aperture と Catapult と Capture NX 2 と

http://onohiroki.cycling.jp/tb/tb.cgi/weblog_d20120225n1 TrackBack

2 月 22 日

MacBook Air でも使えるリチウムイオンバッテリー HyperJuice

MacBook Air はすごく良いのですが,一日のセミナーを受講するとか,そういうイベントに時にはやっぱりバッテリーがもちません.出先で電源が確保できるとも限りませんし.そういう時は,外付けのリチウムイオンバッテリーが良さそうです.

MacBook シリーズは MagSafe っていう電源プラグを使っていて,これが Apple から他社にはライセンスされていないので,MacBook シリーズはサードパーティの電源アダプタとかが存在しません.Apple が用意しているのは AC アダプタと飛行機の中で使うApple MagSafe Airline 電源アダプタしかありません.

ぼくは HyperJuice 60Wh ってのを買ったのですが,これは Apple MagSafe Airline 電源アダプタと組み合わせて,MacBook シリーズに給電する事ができます.これで出先での電源の心配がなくなるならとても便利.

ただし HyperJuice と Apple MagSafe Airline 電源アダプタの組み合わせでは,MacBook シリーズに充電ができません.充電するためには,MacBook シリーズに付属の AC アダプタを Magic Box という部品を利用して加工しなければなりません.加工すると AC アダプタのケーブルを途中でちょん切って MagSafe コネクタと HyperJuice を Magic Box 経由で接続します.

この Magic Box 試してみましたが,確かにちゃんと使えました.加工も簡単です.今だとメーカのオンラインショップ HyperShop で購入すると自動車のシガレットソケットから電源を取って MacBook シリーズに充電できるアダプタも付属します.Apple MagSafe Airline 電源アダプタは自動車では使えないので,これは必要な人には便利でしょうね.

Magic Box は AC アダプタ側に付ける箱と,MagSafe コネクタのケーブル側に付ける箱の二つがあります.それぞれに充電状態を示すライトが付いています.AC アダプタ側はコンセントにつないだだけで,バッテリや MacBook をつなげない状態だと赤と緑でライトが点滅します.これがなんか気に入らない.それにバッテリと一緒に持ち歩く MagSafe ケーブルにも小箱がくっつくのも野暮ったい感じです.

で,ぼくは結局 DC プラグを買って来て,MagSafe コネクタのケーブルから MagicBox を外して,DC プラグをハンダ付けしてしまいました.同様に AC アダプタ側にもメスの DC プラグをハンダ付け.

実はハンダ付けは今日やりました.なんとか使えそう.

DC プラグのハンダ付けで参考にしたサイト
HyperJuiceのマグセーフケーブルを自作する 3(完成)|やさしいMacの使い方
http://ameblo.jp/uomacsupport/entry-11070141548.html

まだ出先で MacBook に HyperJuice をつないだ事は無いのですが最近は iPhone を充電するために持ち歩いています.以前は SANYO KBC-L2S eneloop mobile booster を使っていたのですが,これは本体のボタンを押さないと iPhone に給電されません.が HyperJuice は USB コネクタにケーブルをさすだけで良いので,そこが便利だと感じます.KBC-L2S は iPhone を買う前から長く愛用していたのですが,今回 HyperJuice を買ったので KBC-L2S は細君に使ってもらう事にしました.

http://onohiroki.cycling.jp/tb/tb.cgi/weblog_d20120222n2 TrackBack

iPad も充電できる手回し発電機 K-TOR Pocket Socket

防災袋とか用意して,ラジオとか懐中電灯とか用意しました.最近は手回し発電機付きラジオでライトが一体で,さらに携帯電話に充電できるなんてものもありますね.そういうのが一つ欲しかったのですが iPhone への充電に対応しているものってあまり多くは有りません.今回 iPad にも対応した製品を買ったので,それを紹介します.

まず iPhone も日本で最初に発売された iPhone 3G は比較的充電が簡単です.自転車のハブダイナモから iPhone に充電するのを試してみた事があるのですが,iPhone 3G は充電できたけど iPhone 3GS は無理でした.iPhone 3G は一定の電圧/電流に達したときに充電状態に切り替わるのですが,iPhone 3GS はケーブルをつないだ時に一定の電圧/電流に達していなければ充電状態にはならないのです.だから一度蓄電池に充電して,その蓄電池から iPhone に充電するっていう形式でないとうまく行かないようでした.これは iPhone 3GS 以降の iPhone 4, iPhone 4S でもそうです.

だから手回し発電機から iPhone に充電できる機器を買う場合は,iPhone 対応って書いてあるだけではあやしくて iPhone 4S 対応って明記してあるものでないと安心できません.

さらに iPad は iPhone よりも大きな電源アダプタが付属するくらいですから,充電は難しいですよね.iPhone 用バッテリでも iPad に対応していないものも多いですし.

で,探してみたらちゃんと iPhone / iPad 対応の手回し発電機がありました.

iPhone / iPad 対応手回し発電機 K-TOR Pocket Socket
Hand Crank Generator - Hand Powered Generator - Hand Crank Charger
http://www.k-tor.com/hand-crank-generator/

これは米国の製品で,AC 120 V で 10 ワットの出力ができます.そうです USB の 5 V とかではなくて,家庭のコンセントのような 120 V の交流電源なんです.ぼくはメーカのサイトから通販で買いました.

日本は 100 V ですがこれは米国のものなので 120 V.だから日本の電化製品ではこわれちゃうものもあるかも.でも海外対応の充電器も今は多いですよね.iPhone や iPad 付属のものは米国も日本も同じもので 120 V で問題ありません.

ただし MacBook Air の AC アダプタは 45 W だからこの製品では無理です.それより小さな機器のバッテリ充電ならいろいろ使えそうです.デジタルカメラとかハンディ GPS とか.

で,操作は簡単なんですが充電は大変です.iPhone 4S で試してみましたが,ぼくが普段使っている設定のままだとバッテリの消耗が激しいので充電が追いつきません.本当にこれで充電が必要な時はフライトモードにして全ての無線をオフにしてから充電した方が良いのかも...

本当に停電時とか電気の無いところに出かけて,iPhone なんかの充電が必要になったら太陽電池のほうが良いかもしれないですね.

iPhone などにも充電できる太陽電池

http://onohiroki.cycling.jp/tb/tb.cgi/weblog_d20120222n1 TrackBack

[ 上に戻る]